一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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きゅうりの「まきひげ」ついて

質問者:   その他   むとう さくら
登録番号0119   登録日:2004-08-19
庭のきゅうりのまきひげが、どれも、と中でまく方向が変わっているのがとてもふしぎです。どうして、とちゅうでまき方が変わるのですか?
それから、どうやって、まいているのか不思議で毎日見ているけど、あさがおのように動き方がはっきりわかりません。動き方がわかる観察のやりかたがあったら教えてください。
図かんには「最初にまきひげがのびてから何かにさわってから、くるくるまく」とかいてあるけど葉っぱの間の小さな小さなまきひげも最初からくるくるとなっています。ふしぎです。

ぜひ、教えてください。よろしくおねがいします。
むとう さくらさん

 回答がすっかり遅くなってごめんなさい。
まず、くるくる巻く植物の細長い茎のようなものには、「つる(蔓)」と「巻きひげ」の2種類があります。つるはフジやアサガオなどの植物に見られるもので、右巻きか左巻きかどちらか一方の方向に巻きます。この場合の、どちらの方向に巻くかについては、質問コーナー0089を参考にしてください。
さて、質問の巻ひげですが、これはマメ科やきゅうりなどのウリ科植物で見られ、左右両方に巻きます。巻ひげの先端が何か他のものにぶつかると、ぶつかったということが巻ひげの根元の方に伝わり、スプリングのように巻きはじめます。先端と基部の中間あたりを境に、右巻きと左巻きが逆転することが多いようです。どのような仕組みで巻ひげの先端が他のものとぶつかったということに気付き、その情報をどのように巻きひげの根元の方に伝え、どのように巻きはじめるのかについては、ほとんどわかっていません。

巻ひげの動き方を詳しく観察するためには、インク状のもの(細い油性サインペンなど)で巻ひげを等間隔に印をつけることが考えられますが、印をつける操作により巻きはじめる可能性もありますので、適当な方法を試行錯誤試してみる必要があります。

もともと、巻ひげはどちらかの方向に巻きやすくなっていますので、小さな巻ひげが最初から何らかの拍子に巻ながら伸びてくることもあるのかも知れません。
奈良先端大・バイオ
橋本 隆
回答日:2007-08-06
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