一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

チェックリストに保存

日光がでんぷんになる理由

質問者:   小学生   ワダチョ
登録番号1214   登録日:2007-03-19
植物は光合成するために日光が必要ですよね。で、日光が当たることででんぷんができるんですけど、でんぷんは何でできているんですか?教えてください。
ワダチョ 君

日光が当たった葉に「でんぷん」ができていることを、ヨード反応で確かめてみたことがありますか。植物の光合成では、根からとり入れた「水」と葉でとり入れた「二酸化炭素(炭酸ガスとも言う)」をもとにして、「でんぷん」がつくられます。ただし、このためには葉にふくまれる緑色のもの(色素)が吸収する「日光」が必要です。したがって、「でんぷん」は日光の当たった部分でしかつくられません。

ところで、私たちが生きるためには「エネルギー(力のもと)」が必要です。そのエネルギーは食べ物にふくまれており、食べ物にふくまれるエネルギーのもとは日光です。言いかえると、日光はエネルギーのかたまりで、でんぷんにはエネルギーがたくさんつめこまれているのです。

話はかわりますが、どんなもの(物質)でも、できるだけ小さくしてゆくと、「元素(げんそ)」といわれるものにゆき当たります。元素で話をすると、水は「水素(すいそ)」と「酸素(さんそ)」、二酸化炭素は「炭素(たんそ)」と「酸素」、でんぷんは「水素」、「炭素」、「酸素」の元素でできています。

これで、わかっていただけたでしょうか。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2007-03-25