質問者:
大学院生
亮太郎
登録番号1273
登録日:2007-05-20
アスパラガスのMRI画像から、アスパラガスの短軸面の細胞の大きさを正確に計りたいため、0.4 Osmol オスモル(今回は特級のNaClを用いました)に付けたアスパラガスを作ったのですが、漬けのものような細胞内の水分が抜けたような状態になってしまいました。みんなのひろば
アスパラガスの浸透圧は?
正確な濃度はお分かりになりますでしょうか?
アスパラガスはスーパー等で売っているものよりやや太い、直径20mm程度のものを使用しております。
亮太郎様
植物の細胞は正常の状態ならば、ある程度吸水して膨圧が保たれ、細胞は張りつめた状態にあります。何をもって正確な大きさというかは問題です。細胞のサイズを”厳密に”測るには、限界原形質分離の時に測るのが良いのではないかと思います。しかし、いろいろな組織から成り立っているアスパラガスの全細胞をそのような条件下に置くことは難かしいでしょうね。ともあれ、植物細胞の細胞液の浸透濃度は、植物の種類、組織、器官、生育時期等によって一様はありません。使われた0.4osmolというのは一般の植物にはかなり高いように思います。MRIはどのように測定されるにのかわかりませんが、質問からは測定時か測定前にアスパラガスをある溶液に浸すようですね。浸透濃度をどのように調整したらよいかは、自分で予備実験で決めるより他ないでしょう。切片を作成して各種濃度のosmotic solutionでの細胞の状態を顕微鏡観察し、細胞液と外液の濃度がisotonic とみなされるような濃度を決めたらよいでしょう。osmotica としては、植物生理学ではNaCl はstressを与える実験は別ですが、一般に用いません。mannitol, sorbitol, 時には sucrose(ただし、長時間だとmetabolize されます)をが使われます。
ところで、植物細胞の短軸面の細胞の大きさを”正確に” 測定するのにMRI画像が何故必要なのかわかりません。
既にご存じかもしれませんが、植物細胞の水分関係については、植物生理学の教科書をお読み下さい。最近のものをお薦めします。
植物の細胞は正常の状態ならば、ある程度吸水して膨圧が保たれ、細胞は張りつめた状態にあります。何をもって正確な大きさというかは問題です。細胞のサイズを”厳密に”測るには、限界原形質分離の時に測るのが良いのではないかと思います。しかし、いろいろな組織から成り立っているアスパラガスの全細胞をそのような条件下に置くことは難かしいでしょうね。ともあれ、植物細胞の細胞液の浸透濃度は、植物の種類、組織、器官、生育時期等によって一様はありません。使われた0.4osmolというのは一般の植物にはかなり高いように思います。MRIはどのように測定されるにのかわかりませんが、質問からは測定時か測定前にアスパラガスをある溶液に浸すようですね。浸透濃度をどのように調整したらよいかは、自分で予備実験で決めるより他ないでしょう。切片を作成して各種濃度のosmotic solutionでの細胞の状態を顕微鏡観察し、細胞液と外液の濃度がisotonic とみなされるような濃度を決めたらよいでしょう。osmotica としては、植物生理学ではNaCl はstressを与える実験は別ですが、一般に用いません。mannitol, sorbitol, 時には sucrose(ただし、長時間だとmetabolize されます)をが使われます。
ところで、植物細胞の短軸面の細胞の大きさを”正確に” 測定するのにMRI画像が何故必要なのかわかりません。
既にご存じかもしれませんが、植物細胞の水分関係については、植物生理学の教科書をお読み下さい。最近のものをお薦めします。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2007-05-29
勝見 允行
回答日:2007-05-29