質問者:
自営業
忘れな草
登録番号1342
登録日:2007-07-15
いろいろな植物を育てたり、ドライフラワーにしたりしています。みんなのひろば
スターティスなどの茎についているひらひらした部分は?
スターティスやアンモビュームの茎のことで教えていただきたいのですが。
茎のまわりにひらひらしたものが付いていますが、これは何という茎の形態なのでしょうか。また、どんな働きをするためにこんな形になったのでしょうか。葉が変化したもののようにも思えますが。
忘れな草様
質問(登録番号1342)にお答えします。
ひらひらというのは、面白い表現ですね。服飾品の例えでしょうか。スターティスに限らず植物の茎にひらひらと表現出来るような構造が見られるのは珍しいことではありません。このような構造を「翼」と呼んでいます。英語でもwing です。winged stem などといいます。翼は茎の表皮組織が変化してできたものでしょう。もっとも、葉柄にも翼ができているものもありますが、この場合は葉身の変形したもののようです。ニシキギのような木本植物の翼は樹皮のコルク層が変化したものと考えられます。翼がどんな働きをしているのかは植物のよって同じとは限らないでしょうが、葉(葉身)と同じように緑であれば、その細胞は葉緑体を含んでおり、したがって光合成を行なっているとおもいます。この場合、葉身の光合成の他に、翼でも光合成をして植物の栄養補給を助けているのでしょう。Prather という人の研究によれば、黄花のスターシッスル(yellow starthistle,ヨーロッパ産のヤグルマギクの仲間)の翼はラジエーターのような役割をして、植物体からの熱の放散に役立っているから、この植物は高温・乾燥条件で強い日照を受けても生き残れるのだそうです。スターティスの翼が実際どんな働きをしているかはわかりません。ただ、私達が観賞しているスターティスは栽培品種として改変されてきたものですから、もともとの原種ではなにかはっきりとした機能があるのでしょう。残念ながらそれについては知りません。いずれにしても、植物がこのような構造を発達させてきたことは、進化の過程で、生存にとってより有利なのものとして意味があったのでしょう。
質問(登録番号1342)にお答えします。
ひらひらというのは、面白い表現ですね。服飾品の例えでしょうか。スターティスに限らず植物の茎にひらひらと表現出来るような構造が見られるのは珍しいことではありません。このような構造を「翼」と呼んでいます。英語でもwing です。winged stem などといいます。翼は茎の表皮組織が変化してできたものでしょう。もっとも、葉柄にも翼ができているものもありますが、この場合は葉身の変形したもののようです。ニシキギのような木本植物の翼は樹皮のコルク層が変化したものと考えられます。翼がどんな働きをしているのかは植物のよって同じとは限らないでしょうが、葉(葉身)と同じように緑であれば、その細胞は葉緑体を含んでおり、したがって光合成を行なっているとおもいます。この場合、葉身の光合成の他に、翼でも光合成をして植物の栄養補給を助けているのでしょう。Prather という人の研究によれば、黄花のスターシッスル(yellow starthistle,ヨーロッパ産のヤグルマギクの仲間)の翼はラジエーターのような役割をして、植物体からの熱の放散に役立っているから、この植物は高温・乾燥条件で強い日照を受けても生き残れるのだそうです。スターティスの翼が実際どんな働きをしているかはわかりません。ただ、私達が観賞しているスターティスは栽培品種として改変されてきたものですから、もともとの原種ではなにかはっきりとした機能があるのでしょう。残念ながらそれについては知りません。いずれにしても、植物がこのような構造を発達させてきたことは、進化の過程で、生存にとってより有利なのものとして意味があったのでしょう。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2007-07-17
勝見 允行
回答日:2007-07-17