一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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オクラについてです

質問者:   中学生   さくら
登録番号1353   登録日:2007-07-25
自由研究で、(理科の課題)で調べなくてはいけないのですが・・・。どうして、オクラの実は、上に向かって成長するのですか?普通は、下に垂れ下がるように伸びますよね?
さくら さん

植物の実の付き方を調べたいのですね。何種類くらいの植物について観察しましたか。「ふつうは下に垂れ下がるように伸びますよね」という結論はどこか らでてきたのでしょうか。まず、一般的なことを復習してみましょう。
実(果実)は植物のどこの部分からできるのかというと、もちろん花ですよね。では花のどの部分かというと、ふつうは雌しべの下部の子房が大きくなって果実となるのです。だから、果実の付き方は花の付き方に対応しています。花が茎(枝)、葉の付け根などで上向きにつけば、果実も上向きに出来ることになります。ただし、果実が茎とくっついている柄(果柄)が長くて細いと、汁気の多い果実(液果)等はその重みによって、結果的には下に垂れ下がるようになるでしょう。
ところで、オクラの花を観察しましたか。オクラは分類上アオイ科に属します。日本ではアオイ科の植物は栽培種も含めて20種類以上がみられますが、ほとんど、実は立っています.あなたの周囲にも、タチアオイ、ゼニアオイ、トロアオイ、フヨウ、ムクゲな、アオイ科の植物がみられるとおもいますので、観察してみて下さい。また、これらの果実は乾燥して固くなるタイプ(乾果)なので、重さで垂れ下がることはありません。

実が立ってついている植物は他にも沢山あります。いろいろな植物に花の付き方と果実の付き方を観察してみて下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2007-07-31
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