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松ぼっくりの性質

質問者:   小学生   T
登録番号1378   登録日:2007-08-17
不思議に思った事ですが
松ぼっくりはなぜ濡れると、松かさが閉じてしまうのですか
またその性質は人間社会の中でどういう所で利用されてますか
Tくん

質問ありがとう。よく観察していますね。おもしろい現象です。私もあまり考えたことはなかったのですが、思い出してみると、地面に落ちていたまつかさが雨の日はしぼんでいたようです。そこで、早速手元にある乾燥したまつかさを水の中に入れてみると、2時間位でしぼんでしまいました。取り出して一晩室内においておいたら、翌朝にはまた開いた状態にもどっていました。
ここで、まつかさはなぜ開くのかを考えてみましょう。まつかさのような果実を球果(きゅうか)とよんでいます。スギやヒノキの仲間も球果をつけます。球果はうろこのようなものでおおわれていますね。これを鱗片(りんぺん)といいます。まつかさが閉じたり開いたりするのはこのりんぺんの運動によるものです。未だ枝についている緑色のまつかさでは、りんぺんの下の部分に羽のついた種子がつくられています。種子ができあがると、球果は乾燥し始め、りんぺんが開いて種子をを外にとばすことになります。このように、果実が乾燥すると、なかの種子をそとへ放出する仕組みはいろいろな植物でみられ、それぞれ特徴(とくちょう)がありますが、いっぱんに種子が入っているいれもの(まつかさ、まめのさやなど)を作っている繊維(せんい)のならびかたが原因になっています。では、まつかさの場合はどうなっているのでしょうか。まつかさのりんぺんをとってよくみてみると、なかでは上側(外側)よりに繊維がたてに並んで走っているのがわかります。乾くと、この繊維がちぢまるためにりんぺんは上側(外側)に向けてそりかえり、その結果まつかさは開くことになります。閉じる場合はその逆で、繊維が水分を吸うと伸びて、りんぺんのそりが元にもどるのです。
以上、まつかさが空気中の湿度の大小によって閉じたり開いたりするのは全く機械的なことで、りんぺんの繊維の並び方によるものです。
このように湿度に反応する性質はいろいろなところで利用されていますね。自分で考えてみてください。家にもあるかもしれませんよ。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2007-08-20
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