ジョージさま

地球が生き物の星であることには、植物の活動が欠かせません。地球に酸素を含む現在の大気をもたらしたのも、植物の光合成活動です。太陽の光のエネルギーを使って、二酸化炭素を取り込み、さまざまな有機物をつくる植物は、人間に限らず多様な生物が生きていくために欠かせません。また、人間の生活という点でも、衣食住すべてが植物に支えられています。地球に植物がなくなったらというご質問ですが、ここでは書ききれないぐらいの深刻な影響があることがわかると思います。自分なりにまわりをよく見て、考えてみてください。

われわれの学会活動の紹介になりますが、植物の生き方をもっとよく理解していただけるよう、日本植物生理学会では、来年（2008年）の春までに「植物まるかじり叢書（そうしょ）」（発行所 化学同人）として、5冊の本を監修します。今年（2007年）の３月には、第１巻として、「植物が地球をかえた！」（葛西奈津子著、ISBN978-4-7598-1181-0、http://www.kagakudojin.co.jp/library/ISBN978-4-7598-1181-0.htm）を刊行しました。光をつかまえ、酸素をつくり、食を支えて地球環境をまもる、そんな植物の活動の歴史を、植物研究者へのインタビューを通してわかりやすく紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。