一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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糖が花にいいのはナゼ?

質問者:   小学生   ワンピース
登録番号1397   登録日:2007-08-23
切花に砂糖水を使用したところ花が長持ちすることがわかりました。
自由研究の課題にしたいと思い、オリゴ糖とブドウ糖と黒砂糖でも試してみました。今も実験中です。
砂糖の成分の何が、どのように花に効くのでしょうか?
ちなみに、オリゴ糖、ブドウ糖は量が多かったのか、二日目で枯れてしまいました。
ワンピース さん

例えば、ツキミソウのような一夜花や一日で散ってしまうような花の場合にも、切花にすると花が長持ちしますか。
多くの場合、自然のままで土などに生えているときにくらべると、切りとってきた花の寿命は短いですね。
植物は、自然の状態では、根から水分や栄養分を上手に取りこみ、葉で太陽の光を受けて光合成をすることで、花を咲かせたり、花を元気に保つのに必要な力(エネルギー)を手に入れています。切花にされ、室内の弱い光の下に置かれたときには、十分なエネルギーを手に入れることが出来ないので、切り口から砂糖水などを補給してやることが延命に役立ちます。砂糖は、「ショ糖」とも呼ばれ、「ブドウ糖」と呼ばれる糖と「果糖」と呼ばれる糖が強く結合して出来た一つの成分(物質または化合物とも呼ぶ)です。したがって、花を長持ちさせたのは、砂糖そのものが吸収され、エネルギーとして使われたためと考えられます。砂糖がどのような仕組みで花を元気に保つエネルギーとして役立っているかについて知るためには、今少し学習が必要です。

砂糖水が花を長持ちさせるのに役立つことが分かったのですから、次に、砂糖の濃さをいろいろに変えてみて、どの程度の濃さが一番効き目があるかについて調べてみてください。例えば、0.1%、1%、10%と変えてみるのはいかがでしょうか(一緒に、砂糖を全く入れないものも用意してください)。一番効き目がある砂糖の濃さと同じくらいの濃さで、オリゴ糖、ブドウ糖、黒砂糖などについて効き目を調べてみてください。

なお、この質問コーナーには切花の延命についてのQ-Aがありますので、それも参考にしてください。例えば、登録番号1004です。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2012-08-25
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