質問者:
教員
san
登録番号1481
登録日:2007-11-27
お世話になります。みんなのひろば
サクラの花が下を向きに咲く理由
大学の過去問を使用して
生徒用の演習プリントを作成しておりましたところ、
「屈性に関する記述を選べ」という問題の選択肢の中で
★サクラの花は下を向いて開花する
というものがあります。
正解は
・芽に光を当てると地上部は光の来る方向に曲がる。
・巻きひげが支柱にまきつく。
・根が、水分を感知して伸長の方向を変える。
の3つを選べばよいので解答はわかるのですが、
★は違う、というために、サクラの花がなぜ下を向いて咲くのかを調べております。
図鑑やネットで探してもなかなか出てこないのですが
解明されているのでしょうか?
お手数ですがよろしくお願いします。
san さん
みんなの広場へのご質問有難うございました。担当の柴岡と申します。この屈性についての問題を作成した方は何ザクラを見て作成したのでしょう。確かにマメザクラとかカンヒザクラなどの花は下を向いていることが多いようですが、サクラはどれでも下を向いて花を咲かせているわけではないので、あまり良い問題ではないと思います。植物の地上部で下を向いていることで知られているものに、シダレザクラの枝があります。しだれている枝は下が向きたくて下を向いている訳ではなく、上を向きたいのに枝の強度が足りなくて、仕方なく下を向いているのです。その証拠にしだれている枝の先端は上を向こうと頑張っています。私は植物の種類の区別が得意な植物学者ではありませんが、そんな私にサクラの花とウメの花の区別の仕方を尋ねて下さる方がおられます。そんな時の私の答は「さくらんぼと梅干しを思い出して下さい。」というものです。ウメの花は枝にしっかり付いたように咲きますが、サクラの花は長い柄(花柄)の先に咲きます。この柄が花を支えるのに充分な強度をもっていな時、花は下を向かざるを得ず、下を向くのです。花が下を向いているマメザクラでも花が咲いたあと柄は強度を増すらしく、実は下を向いていないようです。シダレザクラについて詳しくお知りになりたければ、当学会編集の「これでナットク!植物の謎」(講談社)をご覧下さい。
みんなの広場へのご質問有難うございました。担当の柴岡と申します。この屈性についての問題を作成した方は何ザクラを見て作成したのでしょう。確かにマメザクラとかカンヒザクラなどの花は下を向いていることが多いようですが、サクラはどれでも下を向いて花を咲かせているわけではないので、あまり良い問題ではないと思います。植物の地上部で下を向いていることで知られているものに、シダレザクラの枝があります。しだれている枝は下が向きたくて下を向いている訳ではなく、上を向きたいのに枝の強度が足りなくて、仕方なく下を向いているのです。その証拠にしだれている枝の先端は上を向こうと頑張っています。私は植物の種類の区別が得意な植物学者ではありませんが、そんな私にサクラの花とウメの花の区別の仕方を尋ねて下さる方がおられます。そんな時の私の答は「さくらんぼと梅干しを思い出して下さい。」というものです。ウメの花は枝にしっかり付いたように咲きますが、サクラの花は長い柄(花柄)の先に咲きます。この柄が花を支えるのに充分な強度をもっていな時、花は下を向かざるを得ず、下を向くのです。花が下を向いているマメザクラでも花が咲いたあと柄は強度を増すらしく、実は下を向いていないようです。シダレザクラについて詳しくお知りになりたければ、当学会編集の「これでナットク!植物の謎」(講談社)をご覧下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2007-12-07
柴岡 弘郎
回答日:2007-12-07