一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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植物の電気的特性について

質問者:   その他   真塩 良太
登録番号0150   登録日:2004-10-19
はじめまして、大学で植物の研究をしているのですが、植物の電気的な特性について質問があります。
植物の葉、細胞、葉緑体などの誘電率や透磁率についてご存知ではないでしょうか。
葉や植物細胞の屈折率や吸収係数などは文献に乗っているので葉や細胞を一様な誘電媒質と仮定すれば複素誘電率はそこから計算できるのですが、実際に測定された値を見たことがないのでおおよそどのくらいのものかが分からず計算した結果があっているのか判断できません。
おおよその数値でも思い当たる文献でも結構ですので、ご存知でしたらぜひ教えてください。
よろしくお願いします。
真塩 良太さま

 データを捜すのに随分時間がかかってしまいましたが、以下のような報告がありました。参考にして下さい。
「透磁率」:生体組織の比透磁率は一様で,ほとんど真空の透磁率に等しく,脳脊髄液,頭蓋骨,皮膚といった組織の違いにほとんど影響されないと報告されています。 植物でも、葉や含水量の多い組織は基本的に動物細胞と同じだと考えられていて真空 の透磁率(1.2566370614E-06)を採用するのが適当だと思われます。
「誘電率」:綿の繊維で4~7.5 (http://www.swicofil.com/products/001cotton.html )、トマトの葉で2~4という報告があります(http://www.sgkz.or.jp/nenpoh/12_shokubutu/008.html )。太さや含水量によって異なりますが、植物の茎では5~10程度です(日本農業気象学会機関誌「農業気象」第24巻(1968〜1969年) 武智 修・泊 功:柑橘の葉内水分と誘電率について,24(3),109-113).
一橋大学
 筒井 泉雄
回答日:2008-07-10
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