一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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ヘチマの開花条件について

質問者:   教員   ヘチマ太郎
登録番号1507   登録日:2007-12-25
小学校5年「花から実へ」の単元では、単性花であるヘチマを教材に用い、結実に受粉が必要であることを、袋をかけて調べる実験を行います。授業の実施時期が9月中旬ごろになるのですが、例年十分な数のめばなが確保できず、困っています。また、開花の時期を夏休み中ではなく、確実に9月中旬ごろに持ってきたいと考えています。ヘチマの開花の時期が、植え付けの時期、日照時間、気温などによって、どのように変化するのかを教えてください。また、同じ日に、同程度に育っためばなのつぼみを2つ以上得るには、どのように栽培したらよいでしょうか。ちなみに、関東平野に住んでいます。
ヘチマ太郎さま

みんなの広場へのご質問ありがとうございました。せっかくご質問頂いたのですが、日本植物生理学会にはヘチマの栽培に詳しい人がおりません。ということで、頂いたご質問にちゃんとお答えすることはできそうもありませんが、同じウリ科のキュウリについては研究例がありますので、お役に立たないかも知れませんが、ご紹介いたします。ヘチマは秋の季語ですし、正岡子規が亡くなった9月19日を糸瓜(へちま)忌と云うことで、9月はヘチマと縁遠い月ではなさそうです。キュウリでは雌花の着くのは低温と短日条件で促進されるそうですが、ヘチマも夏から秋にかけて咲くことから、キュウリと同じではないかと思います。9月に充分な雌花が確保されないと云うことですが、早く植過ぎたため、植物体が老化してしまったからではないかと想像します。いつもより一月くらい遅れて植えて、管理を充分にすれば大丈夫なのではないでしょうか。キュウリでは植物ホルモンのオ-キシン処理で、雌花が多くなることが知られていますので、雄花ばかりで雌花が着かないようでしたら、オ-キシン処理を試してみるという手もあります。ヘチマについての知識がないため、キュウリで間に合わせてしまい、ゴメンナサイ。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2008-01-31