一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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朝顔の色の変化について

質問者:   その他   まるりん
登録番号1532   登録日:2008-01-29
こんにちは。お世話になっております。
先日、登録番号1526の質問をさせていただきました。ご回答、ありがとうございました。その追加の質問になります。宜しくお願いいたします。

昨年、夏の実験では、「酸性雨にはすっぱい成分が含まれているのか?」「すっぱいもの意外でも、朝顔の色を変えることができるのか」という実験をしました。青・水色2種類の朝顔を咲かせ、5種類の溶液をハケで塗り、経過を観察しました。観察は朝7時から夕方6時まで、ほぼ一日見ておりました。花が早くしおれてしまったり、雨が降ってきたりで、結局同じ実験を3度行ないました。

夏の実験結果はすっぱいものは花びらをピンクに変える、だから、酸性雨にはすっぱい成分が入っているということになりました。補足として、苦いものは青緑にする、甘いもの、しょっぱいものは色には影響しないということでした。

経過観察の結果、朝顔の種類や天気によって、開花時間、しおれる時間に違いはあるものの、娘は「青・水色の朝顔は、だんだん赤・ピンク色になってしまう」というとこがハッキリ分かったようで、

「青い朝顔は、どうして赤くなってしまうの?青い朝顔をずっと青くしておくにはどうしたらいいの?」
という実験を、引き続きやってみたいのだそうです。

前回の質問では、上手く要点がまとめられず、申し訳ありませんでした。
資料を探したり、科学館に問い合わせたりもしましたが、どのように進めていいかも分からなかったので、アドバイスをいただければ・・と思い、再度質問させていただきました。

何度もお手数をおかけして申し訳ありません。
宜しくお願いいたします。
まるりん さん:

アサガオを観察してお子さんが「青・水色の朝顔は、だんだん赤・ピンク色になってしまう」ことに気づかれたことはたいへんな収穫ですね。このとき、アサガオの花の状態がどのようになっていったかも気がつかれたでしょうか。朝咲いたときのようにろうと状のままではなかった筈です。ともかく次に「青い朝顔は、どうして赤くなってしまうの?青い朝顔をずっと青くしておくにはどうしたらいいの?」という疑問をもたれたことも収穫です。さて、「青い朝顔は、どうして赤くなってしまうの?」の疑問についてはこのコーナーの登録番号0113、登録番号0358に説明がありますのでご覧になってください。青いアサガオの花が次第に赤くなっていくのは、細胞がくたびれてくるからです。花の細胞も時間とともにくたびれてきます。くたびれると細胞内にいろいろな変化が起こります。細胞が時間とともにくたびれるのは生物共通の現象で、老化とも言います。低温にしたり、特殊な薬品を使ったりして「くたびれる」ことを一時的に遅らせることは実験的には可能ですが、止めることはできません。ですから、青いアサガオの花を青いままにしておくことは自然状態ではできないことです。なお、アサガオの花の色が遺伝子でどのように決まっているかについては登録番号0971に説明がありますので、これもご参考になさってください。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2008-02-15
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