一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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カルビン回路とベンソン回路の違い

質問者:   高校生   なな
登録番号1622   登録日:2008-05-19
前の質問の内容が明確なものでなくてすみませんでした。改めて質問を書こうと思います。

生物の授業で光合成について学びましたが、いまいちカルビン回路とベンソン回路の違いが分からないでいます。
他のHPを見て調べたりしたのですが、どれも難しい単語が出てきて分かりません。
どうか簡単にカルビン回路とベンソン回路の違いについて教えていただけないでしょうか。
なな さん

ご質問をありがとうございました。

これは用語の混乱です。
普通は、「カルビン回路」または「カルビン・ベンソン回路」と書かれていると思いますが、両者は全く同じことです。ある場合には、「ベンソン・カルビン回路」と呼ばれることがあるかも知れません。「ベンソン回路」と呼ばれることはないように思います。

1950年ごろ、光合成において二酸化炭素が同化される代謝経路を探る研究が放射性同位元素を用いて行なわれ、この回路が発見されました。この研究は大勢の研究者によって行なわれましたが、発見に大きく寄与したのはカルビンとベンソンとでした。これが命名の由来です。カルビンは光合成の研究でノーベル賞を受賞したので、単に「カルビン回路」と呼ばれることが多いのかも知れませんが、発見への寄与を考えると「カルビン・ベンソン回路」とするのが正しいようです。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2008-05-21
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