一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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お米の品質

質問者:   高校生   おたね
登録番号1645   登録日:2008-06-07
お米の食味試験をするとおもにアミロースとアミロペクチンの量、たんぱく質の量で判定されます。光合成量とはアミロース、アミロペクチン、たんぱく質量は関係がありますか?またアミロースが多くたんぱく質の量が低いという場合もあるのですか?教えてください。
おたね さん

ご質問をありがとうございます。
高校の「生物」でカルビン-ベンソン回路について学びましたか。光合成では、葉緑体で機能するカルビン-ベンソン回路で最初の光合成産物がつくられます。しかし、光合成産物はやがて他の組織に輸送され、種子(胚や胚乳)・茎・根などに最終産物(貯蔵物質)として蓄積されます。光合成の最終産物は、例えばイネの場合、種子(コメ)の胚乳に蓄積されるデンプンが主成分ですが、胚にはタンパク質が多量に含まれております。一方、ダイズなどの種子では、タンパク質が多いです。以上は、予備説明です。

ご質問に簡単にお答えすると、アミロース、アミロペクチン、タンパク質は光合成に由来する最終産物(貯蔵物質)ですので、それらの量を、大局的に、“光合成量”と表現することがあるかも知れません。しかし、最終産物の種類(組成)は植物の種類によって大きく異なっており、また、その量はその植物が光合成によって固定した二酸化炭素の量に比例するとは限りません。
ご質問の後半の部分に関しては、信頼できる「食品成分分析表」を見られることをお勧めします。コメの成分や食味は大変重要なことですので、詳しく調べられております。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2008-06-11
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