質問者:
大学生
すかるりーだー
登録番号1652
登録日:2008-06-11
教育実習で植物の分類(単子葉と双子葉の違い)を教えることになりました。生徒には教科書に書いてあることだけを知識的に教えるのではなくそうなるに至った理由を話しながら教えたいと考えています。維管束の配置
根と葉であるならば、主根は双子葉の大きな葉っぱを多く持つ地表部分をしっかり支えるために杭のような形状をしているという風に関連づけられますが、維管束の配置がどうしても関連づけられません。
単子葉と双子葉とで維管束の配置の違いで、何か有利不利になるようなこと、別組織との関連性などありましたら教えていただけないでしょうか?
すかるりーだー さん:
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
類似の質問が登録番号1635にありますので、まずそれをご覧になってください。
現存の植物の形態が、現在の生育環境条件に有利となっている例はたくさんあります。同時に、有利かどうか分からない例もたくさんあります。単子葉植物と双子葉植物の維管束の配置のちがいは、有利、不利といった生態生理学的なちがいによるよりも維管束形成過程のちがいによるものです。維管束は、茎あるいは根の先端部分にある分裂組織から原生木部、原生篩部が作られ、それらが次第に木部、篩部へと分化してできあがってきます。双子葉植物の茎では、維管束が環状に並びますが、単子葉植物では柔細胞が維管束の間に潜り込むような形に入り込んでくるので環状配列から乱れた配列となります。同じように、根では木部と篩部の間にほかの組織が潜り込むため、導管、篩管が離れて配置することになります。このような組織・器官の形態形成のちがいは進化の過程ででてきたものですので、現在の生育環境で意味づけることには無理があります。
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
類似の質問が登録番号1635にありますので、まずそれをご覧になってください。
現存の植物の形態が、現在の生育環境条件に有利となっている例はたくさんあります。同時に、有利かどうか分からない例もたくさんあります。単子葉植物と双子葉植物の維管束の配置のちがいは、有利、不利といった生態生理学的なちがいによるよりも維管束形成過程のちがいによるものです。維管束は、茎あるいは根の先端部分にある分裂組織から原生木部、原生篩部が作られ、それらが次第に木部、篩部へと分化してできあがってきます。双子葉植物の茎では、維管束が環状に並びますが、単子葉植物では柔細胞が維管束の間に潜り込むような形に入り込んでくるので環状配列から乱れた配列となります。同じように、根では木部と篩部の間にほかの組織が潜り込むため、導管、篩管が離れて配置することになります。このような組織・器官の形態形成のちがいは進化の過程ででてきたものですので、現在の生育環境で意味づけることには無理があります。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2008-06-16
今関 英雅
回答日:2008-06-16