質問者:
高校生
ここ
登録番号1657
登録日:2008-06-15
先日学校で緑茶を使っての薄層クロマトグラフィーの実験をしました。みんなのひろば
薄層クロマトグラフィーによる同化色素の分離
それについて、二つ質問があります。
(ちなみに、展開駅は石油エーテル:アセトン=7:3、抽出液はエチルエーテルを使いました。)
①抽出液に有機溶媒が使われるのはなぜですか?
②抽出液や展開液が混合液なのはなぜですか?
どうか、回答お願いします。
ここ さん
植物の細胞には多種類の化合物が含まれています。この成分を分析するのに必要な第一段階は、分析したい成分に適当な溶媒を用いる抽出です。ここで抽出液にエチルエーテルのような有機溶媒を用いているのは分析の対象が、水には溶けない、有機溶媒に溶ける成分であるためです。もし、水によく溶ける、例えば、親水性の高い糖類の分析であれば、水を抽出液に用いる必要があります。同化色素がどのような色素を意味するかわかりませんが、クロロフィール、カロテノイドを意味するのであれば、これらは水には溶けない疎水性分子であるため、これらを緑茶から抽出するためにはエチルエーテルのような疎水性の高い有機溶媒が必要です。
細胞内のいろんな成分は、水によく溶ける親水性分子と、水にはあまり溶けず有機溶媒に溶けやすい疎水性分子に分けることができますが、親水性―疎水性の中間的な性質をもつ成分も多く、目的とする分子の親水性―疎水性の程度によってそれを溶かすことができる、例えば、エタノールー水などの混合抽出液が用いられます。
薄層クロマトグラフィーは試料薄層に含まれている水分と展開溶媒との、この場合、色素の分子の親水性―疎水性の程度による違いを利用したものです。色素の疎水性が高いほど試料をつけた原点から上の方向に展開溶媒によって移動しやすく、反対に疎水性が非常に低く親水性が高い色素は、薄層の水分につかまえられやすいため、展開溶媒によって原点から余り移動しません。このようにして多くの成分を親水性―疎水性の程度によって分離するのが薄層クロマトグラフィーの原理ですが、当然、展開溶媒の疎水性の程度によっても分離が異なり、目的とする色素の分離に最もよいのがここで用いられている混合比と思われます。ですから、他の成分の分離のためには、展開溶媒の種類、混合比を適当に調節する必要があります。
植物の細胞には多種類の化合物が含まれています。この成分を分析するのに必要な第一段階は、分析したい成分に適当な溶媒を用いる抽出です。ここで抽出液にエチルエーテルのような有機溶媒を用いているのは分析の対象が、水には溶けない、有機溶媒に溶ける成分であるためです。もし、水によく溶ける、例えば、親水性の高い糖類の分析であれば、水を抽出液に用いる必要があります。同化色素がどのような色素を意味するかわかりませんが、クロロフィール、カロテノイドを意味するのであれば、これらは水には溶けない疎水性分子であるため、これらを緑茶から抽出するためにはエチルエーテルのような疎水性の高い有機溶媒が必要です。
細胞内のいろんな成分は、水によく溶ける親水性分子と、水にはあまり溶けず有機溶媒に溶けやすい疎水性分子に分けることができますが、親水性―疎水性の中間的な性質をもつ成分も多く、目的とする分子の親水性―疎水性の程度によってそれを溶かすことができる、例えば、エタノールー水などの混合抽出液が用いられます。
薄層クロマトグラフィーは試料薄層に含まれている水分と展開溶媒との、この場合、色素の分子の親水性―疎水性の程度による違いを利用したものです。色素の疎水性が高いほど試料をつけた原点から上の方向に展開溶媒によって移動しやすく、反対に疎水性が非常に低く親水性が高い色素は、薄層の水分につかまえられやすいため、展開溶媒によって原点から余り移動しません。このようにして多くの成分を親水性―疎水性の程度によって分離するのが薄層クロマトグラフィーの原理ですが、当然、展開溶媒の疎水性の程度によっても分離が異なり、目的とする色素の分離に最もよいのがここで用いられている混合比と思われます。ですから、他の成分の分離のためには、展開溶媒の種類、混合比を適当に調節する必要があります。
JSPPサイエンスアドバイザー
浅田 浩二
回答日:2008-08-07
浅田 浩二
回答日:2008-08-07