質問者:
小学生
そら
登録番号1728
登録日:2008-08-05
ホテイアオイを去年から調べています。葉の下のふくらみは何のためにあるのだろうかとぎもんに思って土に植えて育てたり、水にしずめて育てたりして調べました。それでぼくなりに、ホテイアオイは、うくために葉の下の部分がふくらんでいるのだとわかりました。だけど、今年図書館でかりて来たホテイアオイの本には、土に植えても葉柄は球状のままだからホテイアオイは光合成をするために葉柄がふくらんでいるのであってうくためではないと書いてあったので、頭がこんがらがってしまいました。なぜかというとぼくの去年の実験では土の中で育てると葉柄が細くなっていったからです。だからぼくは葉の下のふくらみはうくためだと思ったのです。ぼくの実験の仕方がよくなかったのでしょうか。いい実験の仕方を教えてください。みんなのひろば
ホテイアオイのふくらみとまく
それとホテイアオイのふくらんでいる部分を切るとスポンジみたいになっているのですが、どこを切ってもうすいまくのようなものがあります。糸を引くような感じです。あれはいったい何のためにあるのですか。教えてください。
そら君
質問コーナーへようこそ。歓迎します。
[回答]
葉は葉身と葉柄からできています。ふつう葉身は平面的で、光合成は主としてここでおこなわれます。葉柄は葉身を茎につなぐ養分や水分の通路で、棒状の形をしています。だからホテイアオイの葉の下の部分は葉柄です。ふくらみは浮器(ふき)とよばれていて、葉柄の根元にあたるところにできます。ホテイアオイの葉には変化があり、浮器はかならずできるとはかぎりません。暖かい温度、日陰、根がつくられるなどすると葉柄はながくなり、水面に浮かんでいたり、涼しい温度や強い日照に当たると葉柄は太くなります。また、栄養条件も葉の形に影響するようです。ところで、浮器はどんな役割をはたしているかというと、名前のように、浮き輪のような働きをしていると考えて良いでしょう。葉柄も葉緑素を含んでいますから光合成をするようですが、やはり葉身が主な光合成の場所です。ホテイアオイの葉柄はふくらんでいる部分もそうでない部分も基本的には同じ構造をしています。輪切りにしてみると、気室(きしつ)とよばれる気体がはいっているすき間がたくさんみられます。浮器の部分ではこれが大きくなっています。中の気体は光合成によってつくられた酸素だということです。気室は葉柄の下から上につながっていて、それは体内の酸素の通り道と考えられます。薄い膜のようなものというのはどれをさしているのかはっきり理解できませんが、外側の表皮とよばれる部分は一層の長方形のさいぼうからできています。表皮の細胞はきわめて薄いセルロースでできた細胞壁とその外にやはりきわめて薄いクチクラとよばれる難い壁があります。糸を引くような感じのものについてははっきり分かりませんが、なにか粘液性の物資があるのかもしれませんね。ホテイアオイは世界的に厄介者の雑草として知られています。繁殖力が大きくどんどんひろがって処置に困るのです。取り除いて繊維をとりだして有効利用することなどが検討されていますが、問題は乾燥させるのが大変だということです。だとすると、そのねばねばの物質が水を多量にかかえこんで、簡単に水を放出しないのかもしれません。つまり、保水性が高いのでしょう。ホテイアオイにとっては水分を体内にしっかり貯えておくことは乾燥に耐えるために有利なのでしょう。でもこれはあくまでも推測です。
なお、別の問題ですが、ホテイアオイの実験にかんする質問があり回答してありますのでそれも参考にして下さい。(登録番号1704)
質問コーナーへようこそ。歓迎します。
[回答]
葉は葉身と葉柄からできています。ふつう葉身は平面的で、光合成は主としてここでおこなわれます。葉柄は葉身を茎につなぐ養分や水分の通路で、棒状の形をしています。だからホテイアオイの葉の下の部分は葉柄です。ふくらみは浮器(ふき)とよばれていて、葉柄の根元にあたるところにできます。ホテイアオイの葉には変化があり、浮器はかならずできるとはかぎりません。暖かい温度、日陰、根がつくられるなどすると葉柄はながくなり、水面に浮かんでいたり、涼しい温度や強い日照に当たると葉柄は太くなります。また、栄養条件も葉の形に影響するようです。ところで、浮器はどんな役割をはたしているかというと、名前のように、浮き輪のような働きをしていると考えて良いでしょう。葉柄も葉緑素を含んでいますから光合成をするようですが、やはり葉身が主な光合成の場所です。ホテイアオイの葉柄はふくらんでいる部分もそうでない部分も基本的には同じ構造をしています。輪切りにしてみると、気室(きしつ)とよばれる気体がはいっているすき間がたくさんみられます。浮器の部分ではこれが大きくなっています。中の気体は光合成によってつくられた酸素だということです。気室は葉柄の下から上につながっていて、それは体内の酸素の通り道と考えられます。薄い膜のようなものというのはどれをさしているのかはっきり理解できませんが、外側の表皮とよばれる部分は一層の長方形のさいぼうからできています。表皮の細胞はきわめて薄いセルロースでできた細胞壁とその外にやはりきわめて薄いクチクラとよばれる難い壁があります。糸を引くような感じのものについてははっきり分かりませんが、なにか粘液性の物資があるのかもしれませんね。ホテイアオイは世界的に厄介者の雑草として知られています。繁殖力が大きくどんどんひろがって処置に困るのです。取り除いて繊維をとりだして有効利用することなどが検討されていますが、問題は乾燥させるのが大変だということです。だとすると、そのねばねばの物質が水を多量にかかえこんで、簡単に水を放出しないのかもしれません。つまり、保水性が高いのでしょう。ホテイアオイにとっては水分を体内にしっかり貯えておくことは乾燥に耐えるために有利なのでしょう。でもこれはあくまでも推測です。
なお、別の問題ですが、ホテイアオイの実験にかんする質問があり回答してありますのでそれも参考にして下さい。(登録番号1704)
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2008-08-11
勝見 允行
回答日:2008-08-11