一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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蜜について

質問者:   小学生   赤星くみ
登録番号1745   登録日:2008-08-19
蜜ってありますよね?
それってどうやって作られてるんですか?
蜜腺で作られているというのはわかったのですが、何と何でどうなって、作られているのか気になります。すぐに分かると嬉しいです。
赤星くみ さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
蜜が蜜腺で作られることは調べて分かりましたね。そこで蜜腺は何処にあるでしょうか。ほとんどは花、それも花弁や雌しべの付け根のところにあるのが多いと思います。昆虫に花粉を運んでもらうご褒美として甘い蜜を出しているのだといわれています。さて、蜜の甘さの本体は家庭でおなじみのお砂糖です。ショ糖と言う物質です。植物は光合成という作用で、光のエネルギーを使って二酸化炭素と水からデンプンを作っていますね。私たち動物はこのデンプンを栄養源としてもらって生きているのです。
光合成は緑色の葉で行われるので、デンプンはまず葉の中に作られます。光合成をしない部分(茎、根や種子など)にはこのデンプンを運ばなければなりませんが、デンプンは水に溶けないのでデンプンを水によく溶けるショ糖に変えて運んでいます。サトウキビはこのようにして葉から茎に運ばれてきたショ糖を茎に貯めているのです。蜜は葉から運ばれてきたショ糖が蜜腺に貯まったものです。デンプンはお砂糖の親戚なようなものです。くみ さん。白いご飯を口の中で、長い時間よくかんで見てください。顎がつかれるくらいかんでいると、ご飯が甘くなります。デンプンが分解して、ブドウ糖という糖ができたからです。デンプンはブドウ糖がたくさんつながったものなのです。ショ糖はこのブドウ糖とその兄弟みたいな果糖という糖がつながったものです。しかし、デンプンからショ糖が作られる仕組みはとても複雑で、大学生になってはじめて習うようなものですのでここでは述べません。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2008-08-25
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