一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ケイトウという植物は何なのでしょうか?

質問者:   中学生   はんちゃん
登録番号1800   登録日:2008-10-01
私は中学一年生です。
この前、学校で「自分の好きなものを観察してみよう」という授業がありました。そのとき私が観察したのがケイトウという植物でした。
ケイトウを顕微鏡で観察してみると毛のようなものが生えている根元の部分にイネの花ような形をしたものがありました。
また、毛の部分を見てみると単子葉類の葉のように並行に葉脈があり、ケイトウは単子葉植物なのかと思ったら茎についていた葉は網状脈でした。
葉が網状脈となると、ケイトウは双子葉類としか考えられないのですが、そうなるとまた毛の部分は何なのか、またイネの花に似ているものは何なのかと疑問がたくさん出てきました。
学校の先生とも色々と考えて見ましたが結論が出ず、困っています。
ケイトウは何子葉類なのか、ケイトウの花はどの部分なのか、イネの花のような形をしたものは何なのか、毛はなんなのか…
教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
はんちゃん

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。
ケイトウはもともと外国から入ってきた園芸植物です。分類的にはヒユ科のケイトウ属のなかまで、野生のものには、ハゲイトウ、ヒモゲイトウなどたくさんあります。れっきとした双子葉植物でです。ケイトウの花が独特なのは成長している茎の先端の成長点細胞が横方向の増えて線のようになって広がり、そこで花芽に変わるため、花序(花の集まり)はたくさんの花が混み合ってフリルのようになっていることです。このような現象を一般的に帯化(タイカ)いいます。帯化はタンポポ、ユリなどいろんな植物でみられます。特に茎が帯の様に幅広くなってしまう場合が多いです。珍しいことではありませんので、注意していれば目に付くと思います。ケイトウは花が帯化したものと思って下さい。鶏冠(トサカ)に見える部分の下部には小花がいっぱい集まっています。単子葉の葉のようにみえるのはがくだろうと思います。詳しくは植物図鑑などを見て下さい。また、帯化については質問コーナーの登録番号1719および登録番号1777の回答を参考にして下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2008-10-07
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