質問者:
教員
F.I.
登録番号1860
登録日:2008-11-28
以前登録番号みんなのひろば
アサガオの葉柄について
1703の質問にお答えをいただいた者です。その節はたいへんありがとうございました。
私が勤務している高等学校の生物部で、質問コーナーのお答えを参考に、アサガオの葉柄の光屈性について、今年の夏から秋にかけていくつかの現象を調べていました。今後も調べたいと考えておりますが、既知の知見がどのようなものなのかを調べる方法がわからず困っております。登録番号1700でお書きになった横屈光運動をおこさせる実験をし、そのメカニズムに近づければと考えております。お教えいただきたくお願いいたします。
また、アサガオに光が一方の側面から当たるようにしておくと、花がほとんどすべて光の来る側に向きますので、花柄にも光屈性があるのではないかと仮説をたてて(おそらく来年に)実験を行おうと考えておりますが、花柄の光屈性については研究の知見がどの程度あるのでしょうか。専門ではない分野のため知識が少なく、基本的なことかもしれませんがお教えいただきたく質問いたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
私が勤務している高等学校の生物部で、質問コーナーのお答えを参考に、アサガオの葉柄の光屈性について、今年の夏から秋にかけていくつかの現象を調べていました。今後も調べたいと考えておりますが、既知の知見がどのようなものなのかを調べる方法がわからず困っております。登録番号1700でお書きになった横屈光運動をおこさせる実験をし、そのメカニズムに近づければと考えております。お教えいただきたくお願いいたします。
また、アサガオに光が一方の側面から当たるようにしておくと、花がほとんどすべて光の来る側に向きますので、花柄にも光屈性があるのではないかと仮説をたてて(おそらく来年に)実験を行おうと考えておりますが、花柄の光屈性については研究の知見がどの程度あるのでしょうか。専門ではない分野のため知識が少なく、基本的なことかもしれませんがお教えいただきたく質問いたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
F.I.さま
みんなの広場へのご質問ありがとうございました。
葉の屈光性に関する研究は20世紀の初め頃にはゼニアオイ、ノウゼンハレン、コリウス、ヤツデなどを用いて数多くなされていましたが、最近では見かけなくなっております。登録番号1700 や 登録番号1703 で紹介したヤツデの葉ついての研究も1938 年に発表されたもので、最近では葉の屈光性についての研究はほとんどありません。葉柄に一方向から光を当てる研究で、葉柄が光に感じて屈曲すること、光の受容体が茎の屈光性反応の光受容体と同じものだということなどが明らかにされているくらいです。屈光性に関する最近の研究はシロイヌナズナの茎に集中しておりますが、葉柄が光を感じて屈曲する反応の機構は、茎が光を感じて屈曲する反応の機構と基本的には同じだと考えられているからだと思います。葉は葉柄に光が当たらなくしておいても葉身で光を感じて屈光性反応を示します。これは茎の屈光性反応と異なるところで、明らかにしなければならないと思います。前述のヤツデでは葉身に当たる光の強さによって葉身から葉柄に送られるオーキシンの量が変わることが屈曲の原因であることが明らかにされています。しかし光がどのようにして葉柄へのオーキシンの輸送を制御しているのかは明らかにされていません。葉から茎へ送られるオ-キシン量が葉に当たる光の強さで変化することはヒマワリでも観察されています。アサガオの葉の運動について観察しようとお考えのようですが、葉の一部をアルミホイルで覆ったり、逆に葉の一部だけに光を当てたりした時、葉柄がどのような屈曲を示すかなどを調べてみたら面白いと思います。
アサガオの花柄が屈光性運動をすることを観察なさっておられますが、花柄は基本的には茎ですので、茎の場合と同じ機構によって屈曲しているものと考えられます。そのように考えられておりますので、花柄の屈光性運動についての研究はほとんどされていないと思います。この場合もどこで光を感じているかなどを調べたら面白いと思います。
みんなの広場へのご質問ありがとうございました。
葉の屈光性に関する研究は20世紀の初め頃にはゼニアオイ、ノウゼンハレン、コリウス、ヤツデなどを用いて数多くなされていましたが、最近では見かけなくなっております。登録番号1700 や 登録番号1703 で紹介したヤツデの葉ついての研究も1938 年に発表されたもので、最近では葉の屈光性についての研究はほとんどありません。葉柄に一方向から光を当てる研究で、葉柄が光に感じて屈曲すること、光の受容体が茎の屈光性反応の光受容体と同じものだということなどが明らかにされているくらいです。屈光性に関する最近の研究はシロイヌナズナの茎に集中しておりますが、葉柄が光を感じて屈曲する反応の機構は、茎が光を感じて屈曲する反応の機構と基本的には同じだと考えられているからだと思います。葉は葉柄に光が当たらなくしておいても葉身で光を感じて屈光性反応を示します。これは茎の屈光性反応と異なるところで、明らかにしなければならないと思います。前述のヤツデでは葉身に当たる光の強さによって葉身から葉柄に送られるオーキシンの量が変わることが屈曲の原因であることが明らかにされています。しかし光がどのようにして葉柄へのオーキシンの輸送を制御しているのかは明らかにされていません。葉から茎へ送られるオ-キシン量が葉に当たる光の強さで変化することはヒマワリでも観察されています。アサガオの葉の運動について観察しようとお考えのようですが、葉の一部をアルミホイルで覆ったり、逆に葉の一部だけに光を当てたりした時、葉柄がどのような屈曲を示すかなどを調べてみたら面白いと思います。
アサガオの花柄が屈光性運動をすることを観察なさっておられますが、花柄は基本的には茎ですので、茎の場合と同じ機構によって屈曲しているものと考えられます。そのように考えられておりますので、花柄の屈光性運動についての研究はほとんどされていないと思います。この場合もどこで光を感じているかなどを調べたら面白いと思います。
JSPPサイエンス・アドバイザー
柴岡弘郎
回答日:2008-12-15
柴岡弘郎
回答日:2008-12-15