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花に色がある理由

質問者:   大学生   ゆうな
登録番号1879   登録日:2008-12-17
 もともと生物が好きで、ボランティアで小学校の理科の授業をやっています。担当の児童に「なぜ花はきれいなの?」と聞かれて、色素の説明を簡単にかみ砕いてしました。ここで疑問に思ったのですが、なぜ花にはは色が付いているのでしょうか。私自身は、虫を寄せ付けて受粉するためだと考えています。本で調べても色素の成分等を取り上げているものばかりで、色素がある理由は分かりませんでした。多くの説があると思いますが、ぜひお聞かせください。よろしくお願いします。
ゆうな 様

「なぜ花はきれいなの?」について答えることは容易ではありません。
一般に、花の部分は葉や茎の部分とは違った色を呈しており、また、特別な形をしています。このような特徴のため、少なくともヒトの目では、遠くからでも花を見つけることができます。

言うまでもなく、花は種子植物の生殖器官で、そこで営まれる最大のイベントは受粉です。一般に、花の命は短くて、開花している時期をねらって昆虫などの動物が殺到しているのはよく見かける光景です。昆虫などが花を訪れるのは、花から分泌される蜜(ショ糖など)を手に入れることが目的です(ミツバチの場合は、良く知られている典型例です)。一方、昆虫などの訪問は花にとっても大きな利益があります。動物が蜜などを求めて動き回ってくれることにより、花の中での受粉が促進されます(花粉がその花のものであれ、他の花からのものであれ)。このように、昆虫などが花を訪ねることは、お互いにとって利益があることです。
このような事情から、質問文で触れられているように、花に色がある理由は受粉を助けてくれる昆虫などが見つけ易いようにするためであると考えるのは自然だと思います。専門的な表現をすれば、昆虫などに見つけられやすいように進化(変異と自然淘汰)した結果、カラフルな花になったと言うことになります。ただし、昆虫とヒトでは感じる光の波長範囲がかなり違っていますので、両者は違った色として花を認識していることになります。また、一般に、昆虫の目の感度はヒトに較べるとかなり低いようです。そんなこともあり、昆虫などが色を第一の目印にして訪れる花を見つけているのかどうかについては分かりません。

一方、多くの場合、花には独特の匂いがあり、昆虫などの多くは匂いに惹かれて花に集まることも事実です。したがって、花に色があるのは、そのような匂いを作り出す仕組みに関係しているのではないかと憶測することもできますが、この点について確かな証拠はないように思います。

ところで、同じ種類の植物でも違った色の花を咲かせるものがありますね。このような場合、花の色と集まってくる昆虫の種類との間には何か関係があるのでしょうか。

なお、本質問コーナーには、例えば登録番号1643や登録番号1691など、花の色や匂いなどについて回答したものが数多く掲載されておりますのでご参考にして下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2012-08-21
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