一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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葉緑体はどうやって植物の体内で作られているのか?

質問者:   その他   トシ
登録番号0019   登録日:2004-01-11
初めまして、初めて質問させていただきます。トシというものです。
これからもよろしくお願いします!で、早速質問したいのですが!

タイトルにもあるように、植物は主にどうやって葉緑体を生成しているのでしょうか?いろいろなHPを見ても見当たりません・・・もしかしたら、載っていたけど俺が理解できなかったのかもしてません・・
できれば、化学式などで大まかでもかまいませんので、説明してください!
頼む立場でいろいろ条件をつけてしまって申し訳ないのですが・・・

よろしければ、お答えください!!お願いします!!
トシ君

メイルありがとう。
難しい質問ですが、非常に重要な質問です。
葉緑体を含め、植物にはさまざまな細胞内小器官とよばれる区画があります。
これらの区画は、核の中にある遺伝的情報をもとにしてつくられています(葉緑体とミトコンドリアには独自の遺伝情報がありますので、それも使われますが、ここでは、核の情報だけについて説明します)。

これらの小器官は、核の情報によって細胞質で作られたタンパク質から構築されていきますが、それぞれのタンパク質を運び込むための装置がないと小器官は構築されていきません(わかりますか?)。

ということで、これらの小器官はタンパク質やDNA、あるいはデンプンのような化合物とは異なり、低分子の化合物から新たにつくりだすことはできません。

つまり、葉緑体は、植物の細胞のなかにもともとあった原色素体(葉緑体のもと)から、分裂、分化してできてくることになります。

では、原色素体の分裂、分化の機構はどうなっているのかということですが、それは、まさに今、研究が進んでいるところです。
前広報委員長
佐藤文彦
回答日:2006-08-10
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