一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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スイカの種は、どうして白と黒があるの?

質問者:   小学生   まあ君
登録番号2024   登録日:2009-07-17
小玉スイカの種を食べないように食べて、種を全部並べました。種は、
黒・・・93個
白・・・223個
ありました。ぼくは、白が223個もあったことにおどろきました。黒のが多いと思っていたからです。
アサガオの種をまいたとき、黒い種だったので、たぶん、スイカも白い種が黒くなるのだと思います。
どうして、黒くなるのですか?
メロンの種も、黒くなりますか?
まあ君

質問コーナーへようこそ。大歓迎です。面白いことを観察しましたね。
スイカをただ食べただけでなく、たねの色の違いを不思議に思い、また、数を数えたのはとても感心です。
さて、種子(シュシ:生物学ではこのようにいいます)はいったいどういうものか知っていますね。種子の中には次の世代の植物体となる、いわば赤ちゃん植物(胚:ハイといいます)がおさまっています。種子の一番外側は種皮(シュヒ)といいます。種子にも色々な種類がありますが、スイカの場合についてかんたんに説明しましょう。胚は、めしべが受粉して受精がおこなわれると、その結果つくられ、種皮におおわれて、果実が大きくなるとともに果実の中で大きくなっていきます(成長します)。果実が成熟する頃になると胚は成長を終え、種皮も固くなり、色がついて種子は完成します。スイカの種皮の色は一般に黒色ですが、灰色、褐色あるいはもようがあったりすることもあります。白い色の種子は胚の成長がまだ未完成のままで終わってしまったものとか、あるいは受精がおこなわれず、胚ができていないものです(無胚種子)。
黒い種子と白い種子を触って比べてみると、黒い種子はの種皮は固く、また、種子もふくらんでいます。しかし、白い種子は種子が柔らかいことがおおく、薄っぺらな感じがするでしょう。まあ君が食べたスイカは未熟種子が多かったのでしょう。白い種子が多くできるのは、お天気の具合が悪かったりすることが続くと起きるようです。
種皮の色やもようは植物の種類によってことなります。どうしてそういう色になるのかはわかりません。黒い色になるのは種子が成熟するにしたがって、黒色に見える色素が合成されてくるからです。
メロンの種子は黒いものはあるかどうか知りませんが、ふつう私たちがたべるメロンの種子は黄色ですね。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2009-07-21
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