のり　さま

沖縄の植物の色がなぜ、濃い緑色をもち、鮮やかな色をもっているのか？　沖縄を訪れた誰もが感ずることを、これをただ見るだけでなくなぜか？と疑問をもたれたこと―これは科学の研究にとって大切な第一歩です。

沖縄が温帯の本州などと違う大きな点は、南に位置しているため、冬でも温度が高く光合成をすることができます。特に、公園にあるような、樹木などに覆われていない路地の、植物は強い太陽光エネルギーを使って光合成できるため、光合成を進行させる緑色の色素、クロロフィール、を多量に含み、葉が厚くなっています。そのために温帯の植物の葉に比べ濃い緑色に見えます。熱帯に近い沖縄の植物に比べ、本州など（温帯）の植物は、冬には気温が低く光合成ができないために、落葉樹では厚い葉を作ることなく秋には葉を落としてしまいます。
　
一方、花の色は、受精がうまく進行できるように昆虫を引き付ける役割をもっています。恐らく、周りの葉の緑が濃いため、その中で昆虫に目立ちやすくするために、緑色以外の鮮やかな目立ちやすい色、大きさになっていると考えられます。

熱帯植物の葉の特長については、この質問コーナーの質問登録番号1239、登録番号1268への回答も参考にして下さい。