一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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椿の葉もヨウ素デンプン反応をしめすの?

質問者:   小学生   ★はーちゃん☆
登録番号2041   登録日:2009-08-04
 こんにちは。私は夏休みの自由研究で椿の葉も他の葉(じゃがいも、ホウセンカなど)と同じようにヨウ素液にひたすと青紫色にのるのか?と言う実験をしています。私はアルコールを使った方法でやってみたのですが、ヨウ素デンプン反応を示しませんでした。
 その後本で調べてみると「ビタミンCを含んでいる物はヨウ素液がつかない」と言うコーナーを見つけました。椿はビタミンCを含んでいるのでしょうか?もし含んでいないのなら、ヨウ素デンプン反応を示さなかったのはなぜなのでしょうか?教えて下さい。
 お返事待ってます(>_<)
★はーちゃん☆ さん

このコーナーに質問をありがとうございます。
ヨウ素デンプン反応を邪魔するもの(物質)は葉っぱの中にたくさんあり、そのうちの一つがビタミンC(アスコルビン酸とも呼ばれる)です。
しかし、普通にやるやり方(熱アルコールに浸す)では、これらの物質は葉っぱから抜けだしてしまうので問題にならないことが多いです。緑色の色素である葉緑素(クロロフィル)がほとんど溶け出してしまうほどにアルコールで処理をしておけば十分だと思います。

葉っぱが固い場合にはヨウ素デンプン反応による検出がむずかしいことが考えられます。そんな場合には、本に書かれている“木槌を使って葉っぱを紙にたたきつける”などの方法がうまく行くかもしれません。

なお、ビタミンCがヨウ素デンプン反応を妨げるのは、ビタミンCがヨウ素と反応してヨウ素を無効にすることによります。
椿の葉にビタミンCがどれくらい含まれているかについては、椿の種類にもよるし、調べてみないと分かりません。

ところで、もしできたら次の実験をやってみませんか。
(実験)
ビタミンCがヨウ素デンプン反応を妨げることを確認する実験:
1)熱水に溶かした片栗粉(あるいはジャガイモの切り口)に、ヨウ素液をかけてヨウ素デンプン反応による発色を確かめる。
2)ビタミンCを手に入れ(理科の先生に相談するか近くの薬局で購入する。“アスコルビン酸ナトリウム”と言って下さい)、 ビタミンCを水に溶かした液をデンプン(片栗粉)溶液に加えて、発色が妨害されるかどうかを調べる。
3)新鮮なレモンのジュースには大量のビタミンCが含まれておりますので、これについて上と同じ実験を行う。
(注意する点)
実験はなるべく少量の液で行って下さい。実験をする上で、ヨウ素液とビタミンC液の濃さが問題になりますので、その点は工夫してみて下さい。

問題があるようでしたら、また質問して下さい。

なお、この質問コーナーにはヨウ素デンプン反応に関するQ&Aがたくさん掲載されていますので、そちらの方もご参考にして下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2009-08-11
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