質問者:
中学生
じゅんのすけ
登録番号2061
登録日:2009-08-27
夏休みの宿題で、二十日大根とミニキャロットを育てています。単葉と複葉
それぞれの葉の形について調べていたのですが、単葉と複葉の違いがはっきりわかりません。ミニキャロットの葉は羽状複葉で、二十日大根の葉は単葉だと思うのですが、自信がありません。アドバイスをお願いいたします。
じゅんのすけ さま
二十日大根とミニキャロットの葉の形についてのご質問ですが、これらの栽培品種は、ダイコン、ニンジンの多くの品種に共通のことですので、以下、ダイコン、ニンジンとよびます。周りの植物を見渡せば葉の形は植物の種によってさまざまであり、植物の葉の形は多くの種を特徴づける重要な性質です。
双子葉植物であるダイコン、ニンジンの種をまき、発芽させると、まず種の中にすでに小さな形でできていた葉が伸びてきますが、これを子葉(子葉鞘)とよんでいます。一般に“ふたば”とよばれるこの葉は、大抵、葉の切れ目がほとんどない、またはまったくない“単葉型”であり、子葉の後に現れてくる葉とは形が違います。
まず、単葉、複葉の違いですが、単葉は葉に切れ目、切れ込みがない葉、複葉は切れ目、切れ込みのある葉です。切れ目も浅い葉、深い葉など多くの植物でその形は様々ですが、第三葉から後に生えた葉の形をその植物特有の形としています。それは、大部分の植物では第一葉と子葉との形が、ダイコン、ニンジンのように、同じでないことが多いのですが、植物の種によっては第二葉およびそれ以後に出てくる全ての葉と第一葉とが違う場合もあります。例えば、インゲンマメの第一葉は単葉で、葉は対生(同じ高さの位置に二つの葉が着生)ですが、第二葉より上に出てくる葉は複葉で、葉は互生(同じ高さの位置に葉は2枚着生しない)になります。ダイコン、ニンジンではどうでしたか?
ダイコン、ニンジンの幼葉は別として、共に複葉型の葉をもっていますが、種をまいて出てくる芽生えの葉を現れてくる順にスケッチすれば、ご質問の答えは確実に得られるでしょう。ダイコンの葉は切れ込みが多いので、子葉以外は単葉型ではありません。なぜ、植物の葉が種によっていろんな形をしているのか、これがどうして決められるのか、これを決める遺伝子など、これからの興味ある問題点については、次のような本を参考にして下さい。塚谷 裕一:葉の形を決めるもの: pp. 31-50, “植物の生存戦略”(2007) 朝日新聞社。
二十日大根とミニキャロットの葉の形についてのご質問ですが、これらの栽培品種は、ダイコン、ニンジンの多くの品種に共通のことですので、以下、ダイコン、ニンジンとよびます。周りの植物を見渡せば葉の形は植物の種によってさまざまであり、植物の葉の形は多くの種を特徴づける重要な性質です。
双子葉植物であるダイコン、ニンジンの種をまき、発芽させると、まず種の中にすでに小さな形でできていた葉が伸びてきますが、これを子葉(子葉鞘)とよんでいます。一般に“ふたば”とよばれるこの葉は、大抵、葉の切れ目がほとんどない、またはまったくない“単葉型”であり、子葉の後に現れてくる葉とは形が違います。
まず、単葉、複葉の違いですが、単葉は葉に切れ目、切れ込みがない葉、複葉は切れ目、切れ込みのある葉です。切れ目も浅い葉、深い葉など多くの植物でその形は様々ですが、第三葉から後に生えた葉の形をその植物特有の形としています。それは、大部分の植物では第一葉と子葉との形が、ダイコン、ニンジンのように、同じでないことが多いのですが、植物の種によっては第二葉およびそれ以後に出てくる全ての葉と第一葉とが違う場合もあります。例えば、インゲンマメの第一葉は単葉で、葉は対生(同じ高さの位置に二つの葉が着生)ですが、第二葉より上に出てくる葉は複葉で、葉は互生(同じ高さの位置に葉は2枚着生しない)になります。ダイコン、ニンジンではどうでしたか?
ダイコン、ニンジンの幼葉は別として、共に複葉型の葉をもっていますが、種をまいて出てくる芽生えの葉を現れてくる順にスケッチすれば、ご質問の答えは確実に得られるでしょう。ダイコンの葉は切れ込みが多いので、子葉以外は単葉型ではありません。なぜ、植物の葉が種によっていろんな形をしているのか、これがどうして決められるのか、これを決める遺伝子など、これからの興味ある問題点については、次のような本を参考にして下さい。塚谷 裕一:葉の形を決めるもの: pp. 31-50, “植物の生存戦略”(2007) 朝日新聞社。
JSPPサイエンスアドバイザー
浅田 浩二
回答日:2009-09-01
浅田 浩二
回答日:2009-09-01