質問者:
高校生
おたね
登録番号2072
登録日:2009-09-12
カロチノイド色素の生成は光の影響を受けないと教わりました。では呼吸量や気温などでは影響を受けるのでしょうか。教えてください。
色素の生成について
おたね さま
暗い所で植物の種をまいて出てくる芽生えは、ひょろ長く(徒長とよびます)、イネのような単子葉植物でも、また、マメのような双子葉植物でも、芽生えの葉は一般に黄色になります。暗い所で育てた芽生えの葉に含まれている黄色の色素はカロチノイドですが、ご質問にありますように植物のカロチチノイドの合成は暗いところでも進行します。
暗い所で育てた黄色の芽生えに光を与えると緑色になりますが、これは、植物の葉の中で光合成のために重要な色素であるクロロフィールが合成されるためです。陸上植物の大部分を占める被子植物で、クロロフィールはグルタミン酸から17の反応段階を経て合成されますが、16番目の反応に光が必要です。そのため被子植物のクロロフィール合成は暗黒では進行せず、暗い所で育てた芽生えは緑のクロロフィールが合成できず、暗い所でも合成されるカロチノイドによって黄色に見えます。
しかし、マツのような裸子植物、シダ植物、藻類などのクロロフィール合成は光を必要としないため、例えば、マツの種子を暗い所でまいても、芽生えは緑になります。カロチノイドはクロロフィールと共に植物の光合成に絶対に必要な色素であるため、一見、緑に見える植物の葉でも必ずカロチノイドが含まれています。
ところで光を必要としないカロチノイド合成が気温や呼吸量の影響を受けるかどうかについてですが、これは植物の種類によっても成長の適温などが異なるため一般的にはお答えするのが難しいご質問です。カロチノイドの合成のためにはその基質の合成、その合成反応を進行させるためのエネルギーが必要ですが、これらの基質、エネルギーは呼吸によって供給されるため、これが充分に進行できる温度が必要です。例えば、テストしたい植物の種子を暗黒で播き、いろんな温度条件でテストし、芽生えがどれだけ黄色になるかを見れば、カロチノイド合成に最も適した温度を決めることができるでしょう。
暗い所で植物の種をまいて出てくる芽生えは、ひょろ長く(徒長とよびます)、イネのような単子葉植物でも、また、マメのような双子葉植物でも、芽生えの葉は一般に黄色になります。暗い所で育てた芽生えの葉に含まれている黄色の色素はカロチノイドですが、ご質問にありますように植物のカロチチノイドの合成は暗いところでも進行します。
暗い所で育てた黄色の芽生えに光を与えると緑色になりますが、これは、植物の葉の中で光合成のために重要な色素であるクロロフィールが合成されるためです。陸上植物の大部分を占める被子植物で、クロロフィールはグルタミン酸から17の反応段階を経て合成されますが、16番目の反応に光が必要です。そのため被子植物のクロロフィール合成は暗黒では進行せず、暗い所で育てた芽生えは緑のクロロフィールが合成できず、暗い所でも合成されるカロチノイドによって黄色に見えます。
しかし、マツのような裸子植物、シダ植物、藻類などのクロロフィール合成は光を必要としないため、例えば、マツの種子を暗い所でまいても、芽生えは緑になります。カロチノイドはクロロフィールと共に植物の光合成に絶対に必要な色素であるため、一見、緑に見える植物の葉でも必ずカロチノイドが含まれています。
ところで光を必要としないカロチノイド合成が気温や呼吸量の影響を受けるかどうかについてですが、これは植物の種類によっても成長の適温などが異なるため一般的にはお答えするのが難しいご質問です。カロチノイドの合成のためにはその基質の合成、その合成反応を進行させるためのエネルギーが必要ですが、これらの基質、エネルギーは呼吸によって供給されるため、これが充分に進行できる温度が必要です。例えば、テストしたい植物の種子を暗黒で播き、いろんな温度条件でテストし、芽生えがどれだけ黄色になるかを見れば、カロチノイド合成に最も適した温度を決めることができるでしょう。
JSPPサイエンスアドバイザー
浅田 浩二
回答日:2009-09-30
浅田 浩二
回答日:2009-09-30