一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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緑の液体が飛ぶ樹木とは何がありますか?

質問者:   一般   にゃんだ
登録番号2092   登録日:2009-10-13
こんにちは。質問させて下さい。

我が家の向かいにはゴルフ場があり、20〜25m程の樹木(クヌギとかの落葉樹と針葉樹。あとはわかりません)が植えられています。中には、30m位のメタセコイヤも何本かあります。

ゴルフの球よけとして植えられているようですが、ご近所からの苦情等があり、メタセコイヤが3本ほど切られているところなんです。

私としては、確かにメタセコイヤは、落ち葉がやっかいで困るな〜って事もあるのですが、立ち姿が綺麗ですし、樹齢50年らしいので、やっぱり生きているものなので可哀想に思っているのです。

で、質問なのですが、そのメタセコイヤを切る事になった理由が、我が家のお隣の方が、白い家の壁にメタセコイヤから緑の樹液?みたいなものが飛んできて汚れるからと言って、ゴルフ場に切るように言ったそうなのです。
でも、はたして本当にメタセコイヤから、その緑の液体が出て飛んでくるのかどうか?そこを教えて頂きたいのです。

確かに、メタセコイヤは外来樹ですし、落ち葉は細かくて樋に詰まりますし、いい木ではないと思います。が、緑の液体がメタセコイヤで無かったとしたら、根元から切られてしまったメタセコイヤが可哀想だな〜と思ったのです。

ちなみに我が家は外壁が板張りなので、緑の液体に気付いた事はないんです。

もし、メタセコイヤから出る液体で無かったとしたら、他の樹木で、緑の液体なのか?葉っぱ等に付いて来るものなのか分かりませんが、心当たりがあれば教えて頂きたいと思います。

・ちなみに、ここは周りにも緑がいっぱいある場所です。
・元々、生えていた木に対して、家が汚れるからという理由で、根元から切っ てしまうやり方は、地球温暖化が叫ばれている世の中で間違っている気がするのです。

長くなりましたが、御回答よろしくお願い致します。
 
にゃんだ さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
ご質問の状況、実情が文章だけでは分かりませんが、植物が、近くにある白壁などに染みをつけるほどの液体を分泌する事例は知りません。葉に付着した汚れが雨などと混ざって飛ばされることはあるかも知れませんが、緑色にはならないと思います。樹木、特に針葉樹はかなり多くの精油成分を合成します。森林浴の効能は、フィトンチッドとよばれる超微粒子となった揮発性精油が漂い心身に和らぎを与えるためと言われています。マツ、ヒノキなどの葉をつぶすと芳香がでますがこれらは精油成分です。精油成分は葉、幹などの中の特殊な組織内に蓄積されますが、傷をつけられるとしみ出し、一部は揮発しますが大部分はしみ出た場所で乾燥し粘度が高まってヤニ(たとえば松ヤニ)となります。滴り落ちるほどの量をだすことはありません。色も緑色ということは滲出性の植物成分では例を知りません。
ご質問にある問題は、きちんと調べれば原因は分かることですので、十分調査の上、適切な対処をお願いいたします。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2009-10-16
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