一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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紅梅について

質問者:   高校生   くらんきー
登録番号2099   登録日:2009-10-27
紅梅は花の色でなく、枝の断面の色が紅色であることで判断すると調べたらでてきました。
しかし、なぜ枝の色が紅色になるのかは、書いていませんでした。
なぜ枝の色が紅色になるのでしょうか??
くらんきー さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
「紅梅」とは何を指す言葉かがご質問の1つともなっています。この言葉は源氏物語(平安時代中期、11世紀初頭)で使われています。はなやかな赤い花の梅を指して紅梅としています。源氏物語のような壮大な恋愛文学において、枝を切って切り口が赤いか白いかを確かめて紅梅かどうかを決めたものとはとても考えられませんね。ご質問に「枝の断面の色が紅色であることで判断すると調べたらでてきました。」とありますが、誰がそう判断したのか分かりません。ウメの心材は紅褐色で堅く小型の細工物に使用されることがありますので、赤い心材を生かした作品は「紅梅を使ったものだ」とすることがあるかも知れません。花が赤いウメ、紅梅の心材だけが紅褐色という訳ではありません。
次に、心材はなぜ紅色なのかですが、心材の出来方と色については登録番号1807に述べられていますのでお読みください。一般的には心材の色は黄、赤、褐色系統で薄紅色から紅褐色といろいろな色調があります。いずれもポリフェノール性物質の複雑な重合体によるものです。水に溶けるもの、溶けないものいろいろあります。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2009-10-30
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