一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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カラタネオガタマの花の匂いが少ない

質問者:   自営業   北芝 郁夫
登録番号2226   登録日:2010-06-21
私は庭にカラタネオガタマを植えております。最初は木の名前の知らずバナナの香りの椿ぐらいに思っておりました。最近木の側を通る皆さんから匂いが少ないねとか,前はもっと良い匂いがしたのにとか 言われます。肥料は油粕 総合化成肥を年1回ずつやっております。何か良い手が有りましたら、宜しくお願い致します
北芝 郁夫 さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
花の香りと植物体の栄養状態、施肥条件などに関する研究がほとんどありませんので、樹勢などによって花の香りの強さが変わるものかどうかについては私どもではお答えすることができません。造園、園芸に携わる方々が経験的にご存じのことがあるかも知れません。カラタネオガタマは花が香りますので、開花数や花の健康状態は、香りの強さに影響するかも知れません。開花数、花の健康状態は母樹の影響を受けますから、樹勢が弱ってきたら香りが弱くなることも考えられますが確証があるわけではありません。弱った樹勢回復には土壌改良が最善と思われますが樹木医の診断が必要でしょう。
一般的には、花の香りの放散は1日でも時間によって変化することは知られています。日が昇って花が開いた頃にもっとも強く香るもの、日中から夕方にかけて香りが強くなるもの、などがあります。また、何日か咲き続ける花の場合は、開花当初はよく香りを放散するが、花が成熟してくると放散量が少なくなるものなのがあります。これらの変化は植物体内の代謝速度が組織、器官の齢、温度変化や昼夜の変化、体内時計などによって周期的影響を受けて1日のうちでも変化していることと関係していると考えられます。カラタネオガタマの栽培経験をお持ちの方々の記載を見ますと、開花初日は香りが強いが、翌日から香りが少なくなる、朝方は香りが弱いが、日中から夕方にかけて香りが強くなる、などの記載があります。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2010-06-22
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