一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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葉脈について質問です

質問者:   大学生   野山
登録番号2227   登録日:2010-06-21
葉脈について質問です。
なぜ茎の維管束に比べて、葉の葉脈は細くなっているのでしょうか?
茎は体全体に水・栄養を送らなければならないが、葉は、葉1枚だけ(それ自身だけ)に栄養・水分を供給すればよいので、というのは間違いでしょうか?
また、他に理由があれば教えていただけないでしょうか?
図書館で調べても、先生に聞いてもなかなか的確な回答が得られなかったので、よろしくお願いします。
野山さま

みんなのひろばへのご質問有り難うございました。担当の柴岡ともうします。維管束は文字通り管の束です。維管束が太いということは、管の数が多い、細いということは、管の数が少ないということです。まず、若いまだ本葉が2枚しか展開してない芽生えの茎を切ってみましょう、はっきり見える維管束は6本です。2枚の葉から3本ずつ茎に入って来ているのです。もう2枚本葉が展開すると、維管束の数は12本に増えます。新しい2枚の葉から、また3本ずつ入って来たのです。葉の数が増えるに従って、茎に入ってくる維管束の数は増え、やがて、それぞれが連続してリング状になります。野山さんが太いといっている茎の維管束はこのリング状のものを指しているのだと思います。リング状になった茎の維管束は、葉から来た維管束を集めて出来ているので、茎の維管束の中の管の数のほうが、葉(葉柄)の維管束の中の管の数がより多い、つまり、茎の維管束のほうが、葉(葉柄)の維管束より太い、のは当たり前ということになります。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2010-06-22
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