質問者:
教員
トウモロコシ
登録番号2239
登録日:2010-06-30
ベネジクト液でトウモロコシのショ糖を検出する方法を探しています。みんなのひろば
糖葉のショ糖の検出方法
ベネジクト液で煮ると葉が少し黄赤色になるのですが、このような方法でもショ糖を検出したといえるのですか?
また、そのほかでよい方法がございましたら教えてください。
トウモロコシ さん
登録番号2238の質問に関連して、この質問をお寄せ下さり有り難うございます。この質問にもショ糖の検出にお詳しい鈴木先生がご対応下さいましたのでご参考にして下さい。
(鈴木 隆先生の回答)
ベネジクト液は、グルコース(ブドウ糖)やマルトース(麦芽糖)等の還元糖には反応しますが、ショ糖(スクロース)のような非還元糖には反応しません。したがって、実験で黄赤色になったのは、葉に含まれるショ糖を検出したのではなく、グルコースが反応したのではないかと思われます。葉のような組織片でベネジクト液が還元糖を検出できるかどうか答えをもっていませんが、もし、葉に含まれるショ糖をベネジクト液で検出するためには、まず、葉を1モル濃度程度の塩酸で煮て、ショ糖をグルコースとフルクトースに加水分解し、塩酸を除去した後(ベネジクト液はアルカリ性でないと反応しないので)、ベネジクト液を使用しないとダメだと思います。
ここで注意しなければならないのは、このようにしても、ショ糖由来のグルコースなのか、エネルギー源として細胞にもともと含まれていたグルコースなのかを判断する必要がありますから、加水分解処理の有無によるベネジクト反応の呈色度を比較する実験が必要になると思います。
直接、ショ糖を検出したいのであれば、私どもの研究室で開発したショ糖試験紙を利用してはいかがでしょうか。ショ糖試験紙は、光合成産物の篩管における移動形態がショ糖であることを簡便に検証するために開発したものです。篩管の場合は、茎や葉柄の切り口をショ糖試験紙につけるだけでOKです。葉の場合は、つぶすことができる程度の少量の水を加えて乳鉢等でつぶし、染みでた溶液をショ糖試験紙につければ、ショ糖を検出できます。しかし、この場合でも、葉の以外の組織を使用して、エネルギー源としてのグルコースを確認し、この組織における呈色度と葉における呈色度と比較する必要があります。
開発したショ糖試験紙は、基本的にグルコース検出系を利用しています。ご連絡いただければ、ショ糖試験紙は無料でお分けいたします。
鈴木 隆(山形大学地域教育文化学部)
登録番号2238の質問に関連して、この質問をお寄せ下さり有り難うございます。この質問にもショ糖の検出にお詳しい鈴木先生がご対応下さいましたのでご参考にして下さい。
(鈴木 隆先生の回答)
ベネジクト液は、グルコース(ブドウ糖)やマルトース(麦芽糖)等の還元糖には反応しますが、ショ糖(スクロース)のような非還元糖には反応しません。したがって、実験で黄赤色になったのは、葉に含まれるショ糖を検出したのではなく、グルコースが反応したのではないかと思われます。葉のような組織片でベネジクト液が還元糖を検出できるかどうか答えをもっていませんが、もし、葉に含まれるショ糖をベネジクト液で検出するためには、まず、葉を1モル濃度程度の塩酸で煮て、ショ糖をグルコースとフルクトースに加水分解し、塩酸を除去した後(ベネジクト液はアルカリ性でないと反応しないので)、ベネジクト液を使用しないとダメだと思います。
ここで注意しなければならないのは、このようにしても、ショ糖由来のグルコースなのか、エネルギー源として細胞にもともと含まれていたグルコースなのかを判断する必要がありますから、加水分解処理の有無によるベネジクト反応の呈色度を比較する実験が必要になると思います。
直接、ショ糖を検出したいのであれば、私どもの研究室で開発したショ糖試験紙を利用してはいかがでしょうか。ショ糖試験紙は、光合成産物の篩管における移動形態がショ糖であることを簡便に検証するために開発したものです。篩管の場合は、茎や葉柄の切り口をショ糖試験紙につけるだけでOKです。葉の場合は、つぶすことができる程度の少量の水を加えて乳鉢等でつぶし、染みでた溶液をショ糖試験紙につければ、ショ糖を検出できます。しかし、この場合でも、葉の以外の組織を使用して、エネルギー源としてのグルコースを確認し、この組織における呈色度と葉における呈色度と比較する必要があります。
開発したショ糖試験紙は、基本的にグルコース検出系を利用しています。ご連絡いただければ、ショ糖試験紙は無料でお分けいたします。
鈴木 隆(山形大学地域教育文化学部)
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2010-07-11
佐藤 公行
回答日:2010-07-11