一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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気孔の働き

質問者:   小学生   歴少女
登録番号2337   登録日:2010-10-30
気孔は貯えた水を出す以外の働きはあるんですか?
歴少女さま

みんなのひろば質問コーナーへようこそ!

 植物は二酸化炭素がないと生きて行けません。空気を取り込んで、その中の二酸化炭素を使うために気孔があるのです。動物は別の動物や植物を食べて生きていますが、植物はそういうわけにいきません。二酸化炭素と水だけを材料にして糖分(お砂糖のようなもの)を作り出し、それをもとにして油やセルロースなどを作っています。また、糖分と土から吸い上げた養分(肥料)を使ってタンパク質を作ります。植物に少しだけ肥料をあげるとその何倍もの大きさの植物になるのはこういうことなのです。糖分の材料が二酸化炭素と水ですが、糖分をつくるためのエネルギーとして光が必要です。二酸化炭素と水と光を使って、すべての始まりである糖分をつくりだすことを光合成と言います。私たち動物の身体にある肉も油もすべて元はと言えば、すべて光合成でつくられたものです。

 気孔は開いたり閉じたりします。植物は、本当はいつも気孔を開いてたくさん二酸化炭素を取り込みたいのですが、気孔を開くと水が蒸発します。土が乾いている時に気孔を開くと水が失われてしおれてしまいます。ですから、水が足りないと仕方なく気孔を閉じるのです。

日本植物生理学会広報委員長
柿本辰男
回答日:2010-10-31
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