質問者:
高校生
加藤
登録番号2388
登録日:2011-01-30
こんにちは。みんなのひろば
どうしてカフェインは植物の成長を抑制するのですか?
学校の課題研究でカフェインは植物の成長を抑制するということがわかりましたが、一体どのようにして植物の成長を抑制させるのでしょうか。
また、45mlの純水にカフェインを0.07g、0.10g、0.25g、0.50g、0.75g溶かしてスナックエンドウを育ててみたところ、0.10g水溶液で育てたエンドウが0.07g水溶液で育てたエンドウよりもよく成長しました。何か原因があるのでしょうか。
加藤 さん
ようこそ質問コーナーへ。歓迎いたします。
細胞の中の細胞質では、普通はカルシウムイオンの濃度は百万分の1モル/リットル以下に保たれており、外からの刺激等により一時的にカルシウムイオン濃度が上がった時にはカルシウムイオンで調節されるタンパク質が活性化されるようになっています。高濃度のカフェインは、細胞の中の小胞体に隔離されたカルシウムイオンを放出させて細胞内のカルシウムイオンの濃度を上げますので、本来の調節が狂ってしまいます。また、カフェインは細胞質分裂の際の隔壁の形成を阻害しますので、本来は二つに仕切られる細胞が仕切られなくなってしまいます。このようなことで、成長阻害が起きるのだと思います。
さて、0.1g/45mlの時の方が0.07g/mlの時よりも良く育ったとの事、何か理由があるのかもしれませんし、たまたまかもしれません。課題研究をされているので、たまたまではないように複数の植物で実験されていると思いますが、さらに入念に、それぞれ3つずつ以上の容器で実験することをお薦めします。さらに科学的に実験を行うなら、統計処理(Studentのt-検定)を行うと良いでしょう。
http://www.gen-info.osaka-u.ac.jp/testdocs/tomocom/ave.htmlのサイトに説明があり、また、自動的に計算してくれます。まずは入念な実験で再現性を試してみましょう。
ようこそ質問コーナーへ。歓迎いたします。
細胞の中の細胞質では、普通はカルシウムイオンの濃度は百万分の1モル/リットル以下に保たれており、外からの刺激等により一時的にカルシウムイオン濃度が上がった時にはカルシウムイオンで調節されるタンパク質が活性化されるようになっています。高濃度のカフェインは、細胞の中の小胞体に隔離されたカルシウムイオンを放出させて細胞内のカルシウムイオンの濃度を上げますので、本来の調節が狂ってしまいます。また、カフェインは細胞質分裂の際の隔壁の形成を阻害しますので、本来は二つに仕切られる細胞が仕切られなくなってしまいます。このようなことで、成長阻害が起きるのだと思います。
さて、0.1g/45mlの時の方が0.07g/mlの時よりも良く育ったとの事、何か理由があるのかもしれませんし、たまたまかもしれません。課題研究をされているので、たまたまではないように複数の植物で実験されていると思いますが、さらに入念に、それぞれ3つずつ以上の容器で実験することをお薦めします。さらに科学的に実験を行うなら、統計処理(Studentのt-検定)を行うと良いでしょう。
http://www.gen-info.osaka-u.ac.jp/testdocs/tomocom/ave.htmlのサイトに説明があり、また、自動的に計算してくれます。まずは入念な実験で再現性を試してみましょう。
植物生理学会/大阪大学理学研究科
柿本辰男
回答日:2011-02-16
柿本辰男
回答日:2011-02-16