一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ホオノキの受粉時期

質問者:   一般   くりちゃん
登録番号2449   登録日:2011-05-28
ホオノキのにおいに誘われ花を11時ころ見に行きました。
ところが開花しているものはすべてめしべが閉じて紫色のものは見えない状態でした。また開花したものではおしべに花粉を見ることができました。
そこで開花前の蕾を失礼して花弁を開いていくと紫色のめしべの開いているのが見えました。
これらのことから自家受粉ではなく他家受粉であることは解りましたが、受粉はいつ行われるのか疑問に思いました。
ホオノキの結実したものは毎年開花する数に比べて非常に少ない様ですが、めしべの成熟と開花の間に時間差がうまく合わないのもあるのかなと思うようにもなりました。受粉は短い時間に行われるのかなとも思いました。
解りにくい質問かもしれませんがよろしくお願い致します。
くりちゃん様

みんなのひろばへのご質問ありがとうございました。頂いたご質問の回答を九州大学の矢原徹一先生にお願い致しましたところ、以下の様な回答をお寄せ下さいました。ご参考になると思います。お蔭さまで、私も勉強致しました。


矢原先生のご回答

ホウノキの花は、1日目は雌性期(めしべが開き、おしべは閉じている)、2日目は雄性期(おしべが開き、めしべは閉じている)です。花の寿命は2日間で、3日目には花びら・おしべが落ちてしまいます。ハナアブ類やハナムグリなどの甲虫類が花を訪問し、花粉を運びます。マルハナバチが花粉を集めに訪花し、まちがって雌性期を訪問し、花粉をつけることもあります。甘いにおいはこれらの昆虫を誘引する役割を果たしています。

矢原 徹一(九州大学)
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2011-06-01
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