質問者:
小学生
コンニチハ
登録番号2485
登録日:2011-07-28
小学4年生です。アサガオの色の変化
妹が学校から持って帰ってきた朝顔を観察していたら、初めは薄いピンク色の花が咲いていたのに青っぽい紫が、咲くようになりました。
もともとは一本の茎なのに、違う色の花が咲くことはあるのでしょうか。
3日前頃から、紫の花が咲き始め、ピンク色は3日間は咲いてませんが、明日咲きそうなつぼみにピンク色のものと紫のものがあります。
難しい言葉はわからないので、簡単な言葉で教えてください。
コンニチハさん
一つのアサガオに違った色の花が咲いた時に不思議と感じた感性は素晴らしいと思います。是非大切にしてください。花の色の研究で有名な名古屋大学の吉田久美先生に伺いました。確実に一本のアサガオに違った色の花が咲いたのなら、遺伝子に入り込む動く遺伝子であるトランスポゾンの可能性もあるようですね。トランスポゾンは、アメリカの女性研究者が、トウモロコシの実の色模様を不思議に思って研究をし、その仕組みを研究していてわかったもので、ノーベル賞をもらっています。トランスポゾンは難しいので、中学生か高校生になったころもう一度、質問コーナーを見てみて下さい。
コンニチハさん
質問をいただきまして、ありがとうございます。
おもしろいことに気がつきましたね。
これは不思議ですが、ひとつ確かめてもらいたいことがあります。
その鉢にアサガオは一本しか植わっていませんか?
よく小学校では一鉢に3粒ほど種を蒔きます。
そうすると、違う種類の種が混ざっていることがあります。
アサガオが成長してくると、ツルがぐるぐる巻きに
なってしまう上に、葉っぱがツルを隠してうまくたどれないことがよくあります。
つるをたどって紫の花とピンクの花がついているツルが同じかどうか
もういちど確かめてもらえませんでしょうか。
もし別の種からのつるでしたら、別の色の花が咲くことがあります。
もし確かめても、1本しか鉢に植わっていなかったとしたら、
突然に花の色を決める遺伝子の働きが変わってしまったのだと思います。
たとえば、ファスナーの途中に布がひっかかると上がらなくなりますが、
それが布をひっぱったりしているうちにうまくはずれると、また上がりますね。
花を青くする仕組みの中にそんな装置があります。
遺伝子とよばれるファスナーのようなものがあります。
ひっかからずにファスナーが閉じると青くなる、
途中でひっかかって上がらないとピンクになってしまう。
実際には、「青い色素をつくる遺伝子」が働くか、じゃまをするものが入って 働かないか
という違いです。
アサガオはこういうことがよく起きる花として知られています。
大学では、どんな色素が花にあるかをもっと詳しく調べる実験をすることが
できるので、こんな色違いのアサガオを使っていろいろな研究をしています。
吉田 久美(名古屋大学)
一つのアサガオに違った色の花が咲いた時に不思議と感じた感性は素晴らしいと思います。是非大切にしてください。花の色の研究で有名な名古屋大学の吉田久美先生に伺いました。確実に一本のアサガオに違った色の花が咲いたのなら、遺伝子に入り込む動く遺伝子であるトランスポゾンの可能性もあるようですね。トランスポゾンは、アメリカの女性研究者が、トウモロコシの実の色模様を不思議に思って研究をし、その仕組みを研究していてわかったもので、ノーベル賞をもらっています。トランスポゾンは難しいので、中学生か高校生になったころもう一度、質問コーナーを見てみて下さい。
コンニチハさん
質問をいただきまして、ありがとうございます。
おもしろいことに気がつきましたね。
これは不思議ですが、ひとつ確かめてもらいたいことがあります。
その鉢にアサガオは一本しか植わっていませんか?
よく小学校では一鉢に3粒ほど種を蒔きます。
そうすると、違う種類の種が混ざっていることがあります。
アサガオが成長してくると、ツルがぐるぐる巻きに
なってしまう上に、葉っぱがツルを隠してうまくたどれないことがよくあります。
つるをたどって紫の花とピンクの花がついているツルが同じかどうか
もういちど確かめてもらえませんでしょうか。
もし別の種からのつるでしたら、別の色の花が咲くことがあります。
もし確かめても、1本しか鉢に植わっていなかったとしたら、
突然に花の色を決める遺伝子の働きが変わってしまったのだと思います。
たとえば、ファスナーの途中に布がひっかかると上がらなくなりますが、
それが布をひっぱったりしているうちにうまくはずれると、また上がりますね。
花を青くする仕組みの中にそんな装置があります。
遺伝子とよばれるファスナーのようなものがあります。
ひっかからずにファスナーが閉じると青くなる、
途中でひっかかって上がらないとピンクになってしまう。
実際には、「青い色素をつくる遺伝子」が働くか、じゃまをするものが入って 働かないか
という違いです。
アサガオはこういうことがよく起きる花として知られています。
大学では、どんな色素が花にあるかをもっと詳しく調べる実験をすることが
できるので、こんな色違いのアサガオを使っていろいろな研究をしています。
吉田 久美(名古屋大学)
JSPP広報委員長、大阪大学
柿本 辰男
回答日:2011-08-10
柿本 辰男
回答日:2011-08-10