質問者:
一般
小学1年生の母
登録番号2513
登録日:2011-09-01
小学1年生子供の母です。夏休み前に息子が朝顔の鉢植えを学校から持ってかえりました。夏休みの宿題として、「朝9時と夕方5時の花の様子を観察する」というのがありました。観察してみると、ほとんど変化がありませんでした。(すこし花びらに元気がないかな?という程度)みんなのひろば
朝顔の咲いている時間
7月半ばから8月終わりまでで90個以上の花が咲きましたが、どの花もだいたい6時より前には咲いていて、夜8時まで開いていました。夜9時ごろからしぼみ始める感じでした。(ごくまれに3時ごろしぼんだこともありましたが・・・)
今まで「朝顔の花は昼過ぎにはしぼむもの」と思っていたので不思議に思い、いくつか朝顔の本を読んでみたのですが、理由がわかりませんでした。
種の種類かな、とも思ったのですが、同じクラスの子の朝顔は昼すぎには萎むそうです。
「朝顔の開花には日照が関係しているの」という話も聞いたのですが、どういう日照条件でうちの朝顔は長い時間花が開いているのかわからないので、教えてください。
鉢の置いてある場所は玄関の横で、日当たりは良くも悪くもありません。
9月に入りましたが、まだまだ毎日元気に花を咲かせているので、これからも子供と観察を続けていこうと思っています。長い時間咲いている理由がわかれば、それを意識して見ていこうと思います。
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
アサガオの開花生理学を専門とされている新潟大学の和田清俊先生に解説をお願いしました。
花が一カ所から1つしか咲かないか、2,3個咲くかなどは「あさがお」と呼ばれていても違う種と区別することができますので、よく観察して見てください。
【和田先生からの回答】
「朝9時と夕方5時の花の様子を観察する」という宿題は、朝9時には開いていた花が夕方5時にはしぼんでいることに気づいてほしい、というねらいから出されたのでしょう。アサガオの花は早ければ昼前にはしおれてしまうのが普通ですから、明らかな結果を期待できる、良い宿題です。ところが、息子さんのアサガオは夜8時まで開いているとのこと、意外です。しかし、アサガオにはたくさんの品種がありますから、中には、遅くまで開いている品種もあります。また、最近では、アサガオではない近縁の似た種もアサガオとして販売されるようになってきましたが、中でも人気の高いノアサガオは遅くまで咲いています。同じクラスの子のアサガオはもっと早くしぼむとのことですが、その子のアサガオと息子さんのアサガオが同じものかどうかを確かめてください。花弁が厚い品種は薄い品種よりも遅くまで開いています。また、花がしぼむのはエチレンと呼ばれる植物ホルモンの働きによるので、エチレンを作りにくい品種はそうでない品種よりも遅くまで開いていますが、これを調べるのは少々手間がかかります。もし、同じアサガオであるのに花のしぼむ時刻が違うということでしたら、環境条件が違うからかもしれません。花芽が作られることと、花芽が大きくなった蕾が開くこと(開花)は別の現象で、日長(昼の長さ)と日照(直射日光が当たっている時間)も別のことですが、花芽が作られることには日長が関係し、日照は関係しません。また、開花には基本的に日長も日照も関係しませんが、開花前夜に遅くまで光があたっていると開くのが遅れ、それだけしぼむのも遅れることがあります。開花後は、気温が低ければ遅くしぼむ傾向があります。ですから、どの品種でも、真夏より秋の方が遅くまで開いています。お宅のアサガオを置いてある場所の夜間照明や気温の状況はどのようなものでしょうか?しかし、それにしても夜9時ごろからしぼみ始めるというのは、そうとう遅いと思います。何か新しい発見があるかもしれない、とても興味深いことですので、しっかり観察し、記録されることをおすすめします。
和田 清俊(新潟大学理学部)
アサガオの開花生理学を専門とされている新潟大学の和田清俊先生に解説をお願いしました。
花が一カ所から1つしか咲かないか、2,3個咲くかなどは「あさがお」と呼ばれていても違う種と区別することができますので、よく観察して見てください。
【和田先生からの回答】
「朝9時と夕方5時の花の様子を観察する」という宿題は、朝9時には開いていた花が夕方5時にはしぼんでいることに気づいてほしい、というねらいから出されたのでしょう。アサガオの花は早ければ昼前にはしおれてしまうのが普通ですから、明らかな結果を期待できる、良い宿題です。ところが、息子さんのアサガオは夜8時まで開いているとのこと、意外です。しかし、アサガオにはたくさんの品種がありますから、中には、遅くまで開いている品種もあります。また、最近では、アサガオではない近縁の似た種もアサガオとして販売されるようになってきましたが、中でも人気の高いノアサガオは遅くまで咲いています。同じクラスの子のアサガオはもっと早くしぼむとのことですが、その子のアサガオと息子さんのアサガオが同じものかどうかを確かめてください。花弁が厚い品種は薄い品種よりも遅くまで開いています。また、花がしぼむのはエチレンと呼ばれる植物ホルモンの働きによるので、エチレンを作りにくい品種はそうでない品種よりも遅くまで開いていますが、これを調べるのは少々手間がかかります。もし、同じアサガオであるのに花のしぼむ時刻が違うということでしたら、環境条件が違うからかもしれません。花芽が作られることと、花芽が大きくなった蕾が開くこと(開花)は別の現象で、日長(昼の長さ)と日照(直射日光が当たっている時間)も別のことですが、花芽が作られることには日長が関係し、日照は関係しません。また、開花には基本的に日長も日照も関係しませんが、開花前夜に遅くまで光があたっていると開くのが遅れ、それだけしぼむのも遅れることがあります。開花後は、気温が低ければ遅くしぼむ傾向があります。ですから、どの品種でも、真夏より秋の方が遅くまで開いています。お宅のアサガオを置いてある場所の夜間照明や気温の状況はどのようなものでしょうか?しかし、それにしても夜9時ごろからしぼみ始めるというのは、そうとう遅いと思います。何か新しい発見があるかもしれない、とても興味深いことですので、しっかり観察し、記録されることをおすすめします。
和田 清俊(新潟大学理学部)
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2011-09-08
今関 英雅
回答日:2011-09-08