質問者:
小学生
ちー
登録番号2519
登録日:2011-09-18
水草を、石鹸・洗濯洗剤・中性洗剤・入浴剤で育てました。それぞれ1グラムを水に溶かして1リットルにしました。最初のうちは、洗濯洗剤・中性洗剤で育ちが悪かったのですが、6日目くらいから石鹸で育てたものが、急に葉がとれてフニャフニャになってくずれてしまいました。石鹸は、洗濯洗剤や中性洗剤ほど害がないと思っていました。石鹸で育てた水草が、急に溶けるように崩れてしまったのはどんな理由があるのでしょうか。
みんなのひろば
水草を石鹸や洗剤で育てました。
ちーさん
質問ありがとう。物の性質を考えるのは、化学にとって大切な事です。いつも物の性質を考えていると、化学が得意になると思います。石鹸の化学的な性質を考えてみましょう。石鹸、洗濯洗剤、中性洗剤は、どれも油を水に溶かす能力があります。生き物の細胞を取り囲む細胞膜も油に近い性質でできていますので、細胞膜も溶かされてしまいます。ただ、動物の場合は細胞は皮膚や粘膜で保護されており、また植物の表皮にも保護をするような物質がありますので、ある程度の洗剤などには耐えられます。しかし、これらは細胞膜を水に溶かす性質がありますので、細胞膜まで到達してしまえば細胞は溶けてしまいます。石鹸が水草を殺した原因として考えられる性質のもう一つの可能性は、これがアルカリ性であることです。物質には、酸性、アルカリ性、中性のものがあることはもう習いましたか?酸性やアルカリ性の度合いは、強すぎても弱すぎても生物には良くないのです。大変酸性が強いものとしては塩酸、大変アルカリ性が強いものとしては水酸化ナトリウムがあります。これらはどちらも大変危険な物質です。石鹸は中くらいの強さのアルカリ性ですが、それでも生き物に適してはいません。もちろん、私たち動物には皮膚がありますので大丈夫ですが。入浴剤は、商品によって様々です。ちなみに、一般に言われるアルカリ性食品というのは本来のアルカリ性という言葉を誤用したもので、惑わされないようにしてください。まとめますと、「油やそれに近いものを溶かす作用」と「比較的強いアルカリ性」であることが水草を殺したのだと思います。
質問ありがとう。物の性質を考えるのは、化学にとって大切な事です。いつも物の性質を考えていると、化学が得意になると思います。石鹸の化学的な性質を考えてみましょう。石鹸、洗濯洗剤、中性洗剤は、どれも油を水に溶かす能力があります。生き物の細胞を取り囲む細胞膜も油に近い性質でできていますので、細胞膜も溶かされてしまいます。ただ、動物の場合は細胞は皮膚や粘膜で保護されており、また植物の表皮にも保護をするような物質がありますので、ある程度の洗剤などには耐えられます。しかし、これらは細胞膜を水に溶かす性質がありますので、細胞膜まで到達してしまえば細胞は溶けてしまいます。石鹸が水草を殺した原因として考えられる性質のもう一つの可能性は、これがアルカリ性であることです。物質には、酸性、アルカリ性、中性のものがあることはもう習いましたか?酸性やアルカリ性の度合いは、強すぎても弱すぎても生物には良くないのです。大変酸性が強いものとしては塩酸、大変アルカリ性が強いものとしては水酸化ナトリウムがあります。これらはどちらも大変危険な物質です。石鹸は中くらいの強さのアルカリ性ですが、それでも生き物に適してはいません。もちろん、私たち動物には皮膚がありますので大丈夫ですが。入浴剤は、商品によって様々です。ちなみに、一般に言われるアルカリ性食品というのは本来のアルカリ性という言葉を誤用したもので、惑わされないようにしてください。まとめますと、「油やそれに近いものを溶かす作用」と「比較的強いアルカリ性」であることが水草を殺したのだと思います。
JSPP広報委員長
柿本 辰男
回答日:2011-09-26
柿本 辰男
回答日:2011-09-26