一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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春菊について

質問者:   高校生   Y
登録番号2549   登録日:2011-11-05
野菜園芸大百科9 農文協
春菊P282〜293に載っている内容です

参考引用 節間伸長性は、高温と長日によって強く影響される伸長と書いてあり、これは長日植物である事を示すのでしょうか?
また抽台の時期は、収穫終期頃からと書いてあり、これは緑植物春化型である事を示すのでしょうか?

教えて下さい
Y さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
野菜園芸に関心をもたれているようですね。いろいろお調べになっていますが参考書など書物を読むときには記載されている用語の意味、内容を確実に把握することが大切です。このご質問に関しては、まず、「長日植物」、「緑植物春化型」とはどういう植物かをしっかりと理解してください。日長性や春化要求性は、その植物の花芽形成(したがって開花)に必要な日長条件、温度条件を必要とする性質で、栄養成長そのものとの関係は問われていません。ですから、「節間伸長性は、高温と長日によって強く影響される」から「長日植物だ」ということはできません。しかし、栄養成長は温度、日照に大きな影響を及ぼし、その影響の程度は植物種、品種によって大きく違います。シュンギクは日長(長日条件)に反応して花芽形成をする長日植物ですので、春化処理で花芽形成が促進される型ではありません。したがって、蒔き時に関わらず5月から7月にかけての長日、高温条件となれば盛んに抽台しますので、収穫はその前までとなります。ちなみに、シュンギクは15〜20度が生育の適温で中程度の日照でも十分生育しますので、この条件さえ満たされれば一年中栽培可能な作物の1つです。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2011-11-15
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