一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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わさびの成分 アリルイソチオシアネートについて

質問者:   一般   ウメ
登録番号2556   登録日:2011-11-10
わさび入りのポテトサラダを作りました。
翌朝、残ったものをパンにのせ、チーズを散らしてオーブントースターで焼いたところ、
ニンニク臭がしてきました。
もちろんニンニクは使用していません。

いろいろ調べてみたところ、「わさびに含まれるアリルイソチオシアネートは
大変不安定で、水や重金属と長く接触させると、シアン化アリルとイオウを生じる」
とありました。

サラダから出た水分が、アリルイソチオシアネートを変化させてしまったのでしょうか?
しかし、オーブントースターで加熱する前は、ニンニク臭はしませんでした。

わさびの辛味と香りが、どうして「ニンニク」に変わってしまったのか、
その理由を教えて下さい。
ウメ さん

ご質問をありがとうございました。
アリルイソチオシアネートは反応性に富んでおり、水溶液中で“ジアリルジチオカルバメ―ト”や“ジアリルポリスルフィッド”と呼ばれるニンニク臭のする化合物を経て分解されることが知られているようです。高温に曝されることで分解が促進されたのかも知れません。
アリルイソチオシアネートの分解については良く調べられているようで、また、この過程を抑える試みもあるようです。
以上、簡単ですが、回答とさせていただきます。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2011-11-15
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