質問者:
一般
まあ
登録番号2560
登録日:2011-11-29
スイートピーには毒があるといいますが、人間どれぐらい摂取すると頚椎麻痺が起こるんですか?スイートピー
また種子と種とは同じ意味ですか?
まあ様
質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。
スイートピー毒に関する質問はどちらかというと医学的な問題ですが、調べてみましたので、概要だけを説明します。スイートピーは学名をLathurus odoratus といってマメ科レンリソウ属の植物です。スイート ピーに限らず、レンリソウ属の種子は食すると昔から中毒症状を起こす事が知られており、Lathyrism (ラチリズム)と呼ばれています。なかでも、Chickling pea (Lathyrus sativus;sativusとは耕作の,とか栽培されているという意味のラテン語) は西欧ではその種名のように食用にも供されていたようです。しかし、これを日常の主食の一部として大量に食すとラチリズムの兆候が現れます。ラチリズムは別称神経ラチリズム(Neurolathyrism) とも呼ばれ、質問にもあるように一種の神経毒で、下半身麻痺などの症状がみられます。種子中に含まれるベーターアミノプロピオニトリルというアミノ酸の仲間が原因です。ラチリズムは人よりも家畜に多く見られ、神経性の中毒の他に骨格性の異常が起きます。第二次大戦中ナチによる強制収容所では、chickling pea を食事として与えた所があり、中毒症状としてはヒトには報告されていなかった骨格性の異常を示す収容者が多かったと報告されています。おそらく常食させられていたのでしょう。ちなみにchikling pea は最近日本でも市場にみられるようになった chickpea (ヒヨコマメ;Cicer airetinum 、ヒヨコマメ属)とは違います。さて、どれくらい食すると中毒になるかということは分かりません。毒キノコでもほんの少量食べるなら美味しいという人もいますから、あえてスイートピーに挑戦してみる人もいるかも知れません。ラチリズム毒は毒キノコやアルカロイド性の急性毒の違い、毒としては弱い方なので、豆を一粒二粒食べた位ではおきないでしょう。しかし、勿論食物中毒には個体差がありますので注意するに越したことはないでしょう。何か食べたい事情でもあるのでしょうか。
生物学で「種」は「しゅ」と読み、生物の分類上の単位ですが、日常生活では「たね」とも読んでいます。その場合は「種子(しゅし)」のことを指します。したがって、「種」を「たね」と呼べば、「種子」の一般的呼称ということになります。その場合は書く時は「たね」とする方がいいでしょう。
質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。
スイートピー毒に関する質問はどちらかというと医学的な問題ですが、調べてみましたので、概要だけを説明します。スイートピーは学名をLathurus odoratus といってマメ科レンリソウ属の植物です。スイート ピーに限らず、レンリソウ属の種子は食すると昔から中毒症状を起こす事が知られており、Lathyrism (ラチリズム)と呼ばれています。なかでも、Chickling pea (Lathyrus sativus;sativusとは耕作の,とか栽培されているという意味のラテン語) は西欧ではその種名のように食用にも供されていたようです。しかし、これを日常の主食の一部として大量に食すとラチリズムの兆候が現れます。ラチリズムは別称神経ラチリズム(Neurolathyrism) とも呼ばれ、質問にもあるように一種の神経毒で、下半身麻痺などの症状がみられます。種子中に含まれるベーターアミノプロピオニトリルというアミノ酸の仲間が原因です。ラチリズムは人よりも家畜に多く見られ、神経性の中毒の他に骨格性の異常が起きます。第二次大戦中ナチによる強制収容所では、chickling pea を食事として与えた所があり、中毒症状としてはヒトには報告されていなかった骨格性の異常を示す収容者が多かったと報告されています。おそらく常食させられていたのでしょう。ちなみにchikling pea は最近日本でも市場にみられるようになった chickpea (ヒヨコマメ;Cicer airetinum 、ヒヨコマメ属)とは違います。さて、どれくらい食すると中毒になるかということは分かりません。毒キノコでもほんの少量食べるなら美味しいという人もいますから、あえてスイートピーに挑戦してみる人もいるかも知れません。ラチリズム毒は毒キノコやアルカロイド性の急性毒の違い、毒としては弱い方なので、豆を一粒二粒食べた位ではおきないでしょう。しかし、勿論食物中毒には個体差がありますので注意するに越したことはないでしょう。何か食べたい事情でもあるのでしょうか。
生物学で「種」は「しゅ」と読み、生物の分類上の単位ですが、日常生活では「たね」とも読んでいます。その場合は「種子(しゅし)」のことを指します。したがって、「種」を「たね」と呼べば、「種子」の一般的呼称ということになります。その場合は書く時は「たね」とする方がいいでしょう。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2011-12-09
勝見 允行
回答日:2011-12-09