一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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つる性でもないのにカズラとつくのはなぜでしょうか

質問者:   一般   EMU
登録番号2563   登録日:2011-12-04
いつも、ご指導ありがとうございます。
観葉植物として普及している、フィロデンドロン・セロームについてお伺いします。
この植物の和名は「ヒトデカズラ」とされています。
○○カズラという場合は、つる性植物につけられていると思っていましたが、このセロームの場合、つる性ではないようです。
ヒトデは、葉の形からは想像つきますが、カズラとつけられたのはなぜなのか疑問です。教えていただけると、ありがたいのですが。
EMU 様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。
「かずらでもないのにヒトデカズラとこれいかに。」その心は「坊主でもないのにアブラボウズというがごとし。」でしょうか。園芸植物,特に外国産の植物の日本名はその植物を栽培している人か,販売業者が適当に名前をつけるようで、一般の植物の和名と葉ことなります。なぜ、ヒトデカズラと名付けたかは、命名者に聞いてみないと分かりません。フィロデンドロン属の植物はつる性か半つる性が多いので、大体なんとかカズラという名前がついている様です。しかし、直立型や匍匐型のフィロデンドロンもあります。ヒトデカズラは直立型の例ですね。調べてみると、直立型のフィロデンドロン・ウエンドランディはボウズカズラという名前がつけられています。また、匍匐性のマルチアナムにはホテイカズラの名前がついていました。おそらく、フィロデンドロン属の植物だからすべてXXxカズラとつけたのだと思います。まだ、一般化されていない直立型や匍匐型の種がありますから、これらが出回る時は、XXXカズラという名前がつくのだと思います。京都の山崎水草園が紹介したフィロデンドロンの仲間は水生でヤマザキカズラと呼ばれているそうです。したがって、ヒトデカズラの「カズラ」はPhilodendron 属の植物であるという事を示していると考えたら良いでしょう。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2011-12-09
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