質問者:
その他
ワタナべ
登録番号0257
登録日:2005-05-24
ハナミズキの葉の色素(アントシアニン)の抽出方法と分光光度計を使った定量方法について教えてください。みんなのひろば
アントシアニンの定量方法について
植物の葉のアントシアニンのほとんどがクリサンテミン(3-グルコシド)として存在していることを本で読んだのですが、詳しい抽出方法と分光光度計を使った定量方法が分かりません。
ハナミズキの葉に限らず、紅葉する植物でも結構です。また、分光光度計を使わない方法でもかまいません。
何かヒントになることでも教えていただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
ワタナベ さん
ご質問ありがとうございます。
植物、特に葉からのアントシアニンの抽出。
1.一度葉を冷凍庫に入れて凍結し、凍結葉を乳鉢で手早く粉砕します(あまり長時間していますと、色素が壊れますので、急いで)
2.それに1%塩酸水溶液、あるいは、手に入るならば1%塩酸-メタノール溶液を加え、一晩室温で静置抽出します。暗所がいいと思います。
定量
1.分光計を用いる定量は、抽出液をそのまま、あるいは色が濃すぎたら抽出に使った溶媒で希釈して、測定します。抽出液は上澄みをとればよいと思いますが、組織の残査が混ざるようでしたら濾紙で手早く濾過してください。
2.吸光度計でしたら、525〜530 nmのあたりで、
3.分光光度計をお持ちでしたら、スキャンして極大波長における吸光度を測定します。
4.定量には、厳密には標準品がいるのですが、アントシアニンの標準品は、高価で入手が困難です。そこで既知のモル吸光係数から見積もることが可能です。だいたい、シアニジン3-グルコシドのモル吸光係数(1モル溶液の吸光度)は18000くらいです。
分子量が449ですから、たとえば光路長が10 mmで吸光度1.0の場合で計算すると、
測定溶液の濃度は 1.0/18000=0.0000555M=56μM
重量では、 56M*449/1000=25μg/mL となります。
あとは、抽出した葉の重量と抽出液の容量および測定時の希釈倍率をかけて計算ください。
以上
ご質問ありがとうございます。
植物、特に葉からのアントシアニンの抽出。
1.一度葉を冷凍庫に入れて凍結し、凍結葉を乳鉢で手早く粉砕します(あまり長時間していますと、色素が壊れますので、急いで)
2.それに1%塩酸水溶液、あるいは、手に入るならば1%塩酸-メタノール溶液を加え、一晩室温で静置抽出します。暗所がいいと思います。
定量
1.分光計を用いる定量は、抽出液をそのまま、あるいは色が濃すぎたら抽出に使った溶媒で希釈して、測定します。抽出液は上澄みをとればよいと思いますが、組織の残査が混ざるようでしたら濾紙で手早く濾過してください。
2.吸光度計でしたら、525〜530 nmのあたりで、
3.分光光度計をお持ちでしたら、スキャンして極大波長における吸光度を測定します。
4.定量には、厳密には標準品がいるのですが、アントシアニンの標準品は、高価で入手が困難です。そこで既知のモル吸光係数から見積もることが可能です。だいたい、シアニジン3-グルコシドのモル吸光係数(1モル溶液の吸光度)は18000くらいです。
分子量が449ですから、たとえば光路長が10 mmで吸光度1.0の場合で計算すると、
測定溶液の濃度は 1.0/18000=0.0000555M=56μM
重量では、 56M*449/1000=25μg/mL となります。
あとは、抽出した葉の重量と抽出液の容量および測定時の希釈倍率をかけて計算ください。
以上
名古屋大学大学院情報科学研究科生命情報論講座
吉田 久美
回答日:2009-07-03
吉田 久美
回答日:2009-07-03