質問者:
一般
田中
登録番号2584
登録日:2012-01-12
金時豆について調べていました。種のキメラ
金時豆(赤インゲン豆)も白インゲン豆も虎豆もみんなインゲン豆の仲間だそうです。
そこで思ったのですが、虎豆は赤インゲンと白インゲンのキメラなのでしょうか??
「みんなの広場」の質問コーナーを拝見したところ、接ぎ木のキメラも観葉植物のキメラも突然変異。キメラは遺伝しないとういことがわかりました。
豆は種・・・???混乱してきました。
スイカの縞模様についての質問もすごくおもしろく拝見しました。
よろしくお願いいたします。
田中様
質問コーナーへようこそ。歓迎致します。ご質問のポイントがもう一つはっきりしないのですが、「インゲンマメの仲間の種皮にみられる様々な模様(パターン)はキメラなのか?」という質問だと理解し、お答えいたします。インゲンマメに限らず他の植物の種子でも、種皮の色や模様(形態的なものも含めた)は同一種(あるいは品種)内でも変化に富んでいる事が多いのです。これらはキメラではなく、遺伝子の作用の結果として現れます。遺伝子が決めるというと、例えば、種皮の模様を決める遺伝子が1つあって、それが働いているのになぜ様々な変わり種ができるのかと思われるかもしれません。しかし、同じ現象の調節に関係する遺伝子は複数ある事が多いのです(登録番号2319も参照して下さい)。これらの遺伝子はお互いに複雑に働き合って(相互作用といいます)いて、遺伝学ではこのような作用をエピスタシスとよんでいます。インゲンマメでは、私の調べた限りでは、6個の遺伝子が種皮の模様を、9個の遺伝子が色の決定にあずかっている事が分かっています。これらの遺伝子に更にそれぞれの突然変異の遺伝子が加わったりすれば、その組み合わせはきわめて多様にならざるを得ません。
質問コーナーへようこそ。歓迎致します。ご質問のポイントがもう一つはっきりしないのですが、「インゲンマメの仲間の種皮にみられる様々な模様(パターン)はキメラなのか?」という質問だと理解し、お答えいたします。インゲンマメに限らず他の植物の種子でも、種皮の色や模様(形態的なものも含めた)は同一種(あるいは品種)内でも変化に富んでいる事が多いのです。これらはキメラではなく、遺伝子の作用の結果として現れます。遺伝子が決めるというと、例えば、種皮の模様を決める遺伝子が1つあって、それが働いているのになぜ様々な変わり種ができるのかと思われるかもしれません。しかし、同じ現象の調節に関係する遺伝子は複数ある事が多いのです(登録番号2319も参照して下さい)。これらの遺伝子はお互いに複雑に働き合って(相互作用といいます)いて、遺伝学ではこのような作用をエピスタシスとよんでいます。インゲンマメでは、私の調べた限りでは、6個の遺伝子が種皮の模様を、9個の遺伝子が色の決定にあずかっている事が分かっています。これらの遺伝子に更にそれぞれの突然変異の遺伝子が加わったりすれば、その組み合わせはきわめて多様にならざるを得ません。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2012-01-16
勝見 允行
回答日:2012-01-16