一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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アサガオの発芽の三条件について

質問者:   高校生   LPG
登録番号2614   登録日:2012-03-12
小学校の理科の時間にアサガオを発芽させる実験をしました。その時の結論では、発芽には「水」「空気」「温度」の三条件が必要だと習いましたが、未だにこの結論には納得が行きません。高校の生物の授業では、発芽には光を必要とするものや春化処理が必要なものなどを習いましたし、それ以外にも重力や気圧、湿度などの要素も関係しているのではないかと思います。
アサガオの発芽に必要な条件で現在わかっていることと、小学校での実験に問題点があれば教えてください。
LPG 様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。質問の主旨は、小学校で習った種子の発芽の実験の結論が高校で習ったこととうまく整合しないということでしょうか。お分かりのこととは思いますが、小学校のレベルと高校のレベルとでは教える程度が当然違います。小学生に対する授業で、種子が発芽するのに必要な条件を教えるとき、光発芽種子や低温要求種子にことなどまで詳しくは教えません。発芽に「水」、「空気」、「温度」が大切だということは間違っていません.「空気」は「酸素」を意味しますが、小学生レベルで酸素のことまでは触れません。「空気」で良いのです。この三つは発芽の大前提となる条件です。しかし、高校レベルになると、植物は自然環境のさまざまな要因に応答して、それぞれがもっとも適した生活形態をとるように適応して生きているのだということも学びます。したがって、ある種の植物にとってはは「光」が発芽の引き金になったり、一定の期間低温を経験しないと発芽能力が備わらなかったりするのです。本質問コーナーには種子発芽に関する質問と回答が沢山掲載されていますので、ぜひ読んで理解して下さい。因に、低温処理(2,261,0914,0112);暗発芽(1,440,1183,0847); pH(2109);水(0290)などはめを通して下さい。アサガオ種子の発芽に関しては1374に書いてあります。小学校での実験に問題があるとを思えません。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2012-04-05