一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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葉序について

質問者:   中学生   マリーゴールド
登録番号2688   登録日:2012-07-19
 初めまして。
 
 夏休みの自由研究のテーマを何にするか検討中です・・・が(心の中では葉序でいこう、いきたいと決心しつつあります)学校からは植物にかかわることから選択するようにという大まかな課題が出されています。そこで自宅にある理科関係の本をめくりながら、葉のつき方には互生、対生、輪生、根生など(例外もあるとは思いますが)に分類されるということを知りました。我が家の本にはこの用語だけしか載っていません。
 
もっとくわしく調べたいのですが、参考文献を探すときにどういう分野で調べたらよいのでしょうか。また、葉序について研究されている先生のお名前や著作物などがあれば合わせて教えて頂きたいです。

 私のレポートの簡単な構想は、葉序について説明する、家の庭や学校の校庭などで実際に植物を採集しどの葉序に分類されるか説明する、葉序には植物が生長する上でメリット的な何らかの意味があると思われるので自分で推論し、その推論を実証するための何らかの実験ができればよいなと考えています。大まかすぎるのでこういう方向性で良いものかと少々不安ですが、本を読みながら軌道修正しつつ完成させていこうと思っています。

専門的なお立場からご助言頂けると幸いです。すごく助かります。
お返事お待ちしています。
マリーゴールド様

みんなのひろばへのご質問ありがとうございました。参考になるものとしてこのコーナーの取りまとめ役のの長谷部先生から次のようなものをお教え頂きましたので、そっくりお伝えします。

「葉序だと、原襄先生の「植物のかたち」(培風館)が図が豊富でわかりやすかったように思います。ネットでみたら、「古書」となっていますが、手に入るようです。この本、他にもいろいろ参考になるのですすめてみてはどうでしょう。

また、
http://www.dainippon-tosho.co.jp/mathlab/flash/no_002/math2.html
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/4-5.html
http://blogs.yahoo.co.jp/cytherella500/19981339.html
もなかなか良くできています。

いかがでしょうか?」

長谷部先生は「植物の百科事典」の葉序の項の担当もなさっておられます。これも参考になるかも知れませんが、すこし難しかも知れません。さて、マリーゴールドさんはいろいろと参考書を探しておられるようですが、折角の夏休みの自由研究なので、自然に接して見てはどうでしょう。芽生えてすぐは対生なのに大きくなるに連れて互生になる植物、互生も初めは1/2(ある葉の2枚上の葉がその葉の真上に来る)、次いで1/3(ある葉の3枚上の葉がその葉の真上に来る)と比較的単純な互生なのに、生長するに連れて、2/5(5枚上の葉が2回まわって真上に来る)、3/8(8枚上の葉が3回まわって真上に来る)とだんだん複雑な互生になる植物とか、普通には対生なのに、しばしば輪生になる植物とか調べて見ると面白い植物が沢山あります。マツカサの模様、ダリアの花の花の並び方、ヒマワリの花の花の並び方もある決まった並び方で並んでいます。こんな、ことを調べるのも面白いと思います。ヒマワリの花の並び方について調べる方法をお教えします。花の咲いている時よりも種になった後の方が調べやすいです。じっと眺めていると、種が渦を巻いて並んでいるように見えて来ると思います。渦の数を数えます。渦の中の種の一つ外側の種は、渦の数だけ年上の種です。渦は見方を変えると、反対側に巻いているように見えるでしょう。この渦の数も数えましょう。この渦の中の種の一つ外側の種はやはり渦の数だけ年上の種ということになります。そう考えると、沢山ある種がどんな順番で作られて来たのか、全部の種に順番を付けることが出来ます。順番が付いたら、花の真ん中から外に向かって線を引きます。その線の上に並んだ二つの種について、外側の種から内側の種まで順番を追って追跡することができる筈です。何回まわって何枚目に真上に来るでしょう。根気がいる作業ですが楽しいですよ。同じやりかたで、マツカサやポンポンダリアの花でも調べて下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2012-07-23
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