質問者:
小学生
ちいた
登録番号2743
登録日:2012-08-26
植物が水を吸う仕組みについて何度か質問しています。塩害?風害?
今回は台風後の街路樹の枯れが、塩害なのか風害なのか、または全くちがう理由なのかを教えてください。
私は海のちかくにすんでいます。街中の街路樹は陸側に傾いています。普段から海からの風が強いためだと思います。
台風のあとは、きれいに海側半分の葉が茶色くなってその後落ちてしまいました。
一晩で街中の木がみんな半分 茶色になった時は台風の影響だとみんなで話していましたが、葉が落ちて秋のようになったとき、なんの影響で茶色くなり、葉がおちてしまったのか理由が知りたくなりました。台風の風のせいで半分枯れたなんてあるのでしょうか?塩害なら半分だけ枯れてしまったなんておかしいと思います。
今はだいぶ戻りましたが、少し前まで街中の木が半分茶色か半分枯れた状態でした。
ちいた さん
質問コーナーへたびたびご来場ありがとう。いつでも歓迎します。さて、質問ですが、塩害と風害は異なります。塩害は主としていわゆる「塩」によって植物や建物等の構造物が被害をこうむることです。土中にふくまれるわずかな塩分が地表にしみ出て来てちくせきしたり、海水が風などでしぶきとなって飛んで来たり、海水が河に流れ込んできたりして、植物などに被害を与える事があります。なぜ害になるかということについては、すでに勉強されているかもしれませんが、本質問コーナー登録番号0126を読んで下さい。風害は強風、台風、竜巻などのとても強い風の力で植物だけでなく、建物などの構造物が被る被害のことです。したがって、台風等によって大量の海水のしぶきが植物にかかり、植物が被害をこうむる事は、直接的には塩害ですが、これは風によって引き起こされた塩害ということで、広い意味での風害ともいえます。ただの風害だけならば、葉がちぎれたり、破れたり、枝が折れたりの現象がみられ、すぐに葉が枯れる事はないでしょう。強風のあと早く葉が枯れはじめるのは塩害によるものとみてよいでしょう。
質問によると、風の当たった方の半分だけ葉が枯れているのが不思議だと思っているようですが,これははふつうにみられることです。台風の塩害にあって葉が枯れた樹木の写真をいくつか調べましたが、そのような例は沢山ありました。幹が海とは反対側に傾いて生長している樹は海からの風がいつも強い事を示しています。そんな場所では、台風による海しぶきは海から陸に向かって、まるで片側から霧吹きで吹き付けるみたいに樹木にふきかかるのでしょう。それに、葉がまばらについてのでなく、かなり密生していれば、風の当たらない反対側の葉には海水のしぶきはたいして当たらないとおもわれます。だから、海側の半分だけが塩害を強く受けたのだと思います。
質問コーナーへたびたびご来場ありがとう。いつでも歓迎します。さて、質問ですが、塩害と風害は異なります。塩害は主としていわゆる「塩」によって植物や建物等の構造物が被害をこうむることです。土中にふくまれるわずかな塩分が地表にしみ出て来てちくせきしたり、海水が風などでしぶきとなって飛んで来たり、海水が河に流れ込んできたりして、植物などに被害を与える事があります。なぜ害になるかということについては、すでに勉強されているかもしれませんが、本質問コーナー登録番号0126を読んで下さい。風害は強風、台風、竜巻などのとても強い風の力で植物だけでなく、建物などの構造物が被る被害のことです。したがって、台風等によって大量の海水のしぶきが植物にかかり、植物が被害をこうむる事は、直接的には塩害ですが、これは風によって引き起こされた塩害ということで、広い意味での風害ともいえます。ただの風害だけならば、葉がちぎれたり、破れたり、枝が折れたりの現象がみられ、すぐに葉が枯れる事はないでしょう。強風のあと早く葉が枯れはじめるのは塩害によるものとみてよいでしょう。
質問によると、風の当たった方の半分だけ葉が枯れているのが不思議だと思っているようですが,これははふつうにみられることです。台風の塩害にあって葉が枯れた樹木の写真をいくつか調べましたが、そのような例は沢山ありました。幹が海とは反対側に傾いて生長している樹は海からの風がいつも強い事を示しています。そんな場所では、台風による海しぶきは海から陸に向かって、まるで片側から霧吹きで吹き付けるみたいに樹木にふきかかるのでしょう。それに、葉がまばらについてのでなく、かなり密生していれば、風の当たらない反対側の葉には海水のしぶきはたいして当たらないとおもわれます。だから、海側の半分だけが塩害を強く受けたのだと思います。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2012-08-29
勝見 允行
回答日:2012-08-29