一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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低温処理の中断について

質問者:   高校生   ありえる
登録番号2789   登録日:2012-11-22
生物の問題を解いている最中に疑問に思いました。
短日植物は日長処理中に適切な光中断を行うと、赤色光照射の効果がなくなりますが、低温処理中に一日暖かい条件に置くと低温処理の効果もなくなりますか?
ありえる さん

ご質問をありがとうございました。
「日長処理」とは人為的に日長の長さを延長または短縮することを指していますね。この場合、短日植物の日長処理中の「適切な光中断」とは何を意味していますか。
ところで、ご質問で問題にされている「低温処理」とは、植物の種子などを一定の期間低温にさらすことによって開花結実を促進すること(春化処理またはバーナリゼーション)ですよね。春化処理には、一般には、累積性があって中断の効果はないとされているようです。しかし、「脱春化」と俗に言われているように、低温処理後急に高温にさらしてしまうと、春化処理の効果が消えることもあるようです。春化処理では、低温にさらされている間に徐々に進行する生理過程が重要で、処理中に作られたもの(こと)が一時的に高温になった時にどのように変化するかが問題になりますね。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2012-11-28
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