質問者:
自営業
Mさん
登録番号2827
登録日:2013-02-22
私は学生時代昆虫学を専攻した人間です。みんなのひろば
カマキリの積雪予想と植物生理
昆虫生理学、生態学的な見地からみる限り、
『カマキリの卵のうが産み付けられた位置によって積雪量を予測することは不可能である』と考えております。
ところで下記のような記述をWEB上で見つけたのですが・・・
以下WEBより引用
「カマキリの卵が産みつけられた場所が高い場合には雪が多い」という言い伝えが雪国にはあります。
この雪国に伝えられる言い伝えをヒントに、積雪予想などの研究を続けているのが、新潟県長岡市在住の工学博士の酒井与喜夫さんら研究チームです。
酒井さんによると、土壌の水分を吸い上げる樹木、この樹木には水が一定の位置から下に落ちないように調節する逆止弁のようなものがあるそうです。
土壌に豊富に水があれば、樹木はいつでも水分を取り入れることができるため、逆支弁の位置は低くなり、反対に土壌が乾いていれば、逆止弁の位置を高くして水分をより高い位置まで保つそうです。
大気に包まれている地球、この地球は水分量はほぼ一定だと言われます。
樹木の逆止弁の位置が高いということ、つまり大地が乾いていると、逆に空は潤っていることになりますから、後に大雪や大雨ということになるわけですね。
そして、カマキリの卵嚢はこの逆止弁の位置にあったということです。
酒井さんは、逆止弁の位置を超低周波の測定器で調べところ、地中の音がよく聞こえたそうです。
例えば、乾いた拍子木同士を叩いた方が、湿った拍子木を叩いたときより音が響きますよね。
同じような理屈で、他の場所より乾燥している樹木の逆止弁では、大地の震動音がより響いて聞こえるそうです。
どうやら、カマキリは大地が発する音の変化を樹木を通して聞いていたらしいのです。
以上引用終わり
さて上記引用文にある”逆止弁”なるものは植物学の世界では一般的に認められている仮説なのでしょうか?
Mさん:
みんなの広場質問コーナーのご利用ありがとうございます。
私どもは植物の生き方の仕組みなどを研究している者たちの集団で、昆虫の生き方や気象予測の方法などに関する専門知識を全くもっておりませんので、最後に記されているご質問そのものだけにお答えいたします。
現在、私どもが知る限り、植物が根から葉へと水を通す通導組織には流れを制御する「逆止弁」に相当するような構造体あるいは機能体があるとする、またはその存在を仮定せざるを得ないような観察結果はありません。
ただし、個々の細胞には頻繁に水が出入りしていますが、その際には、細胞膜にある水チャンネル(アクアポリン)という関門の開閉が水の流量を制御しています。
みんなの広場質問コーナーのご利用ありがとうございます。
私どもは植物の生き方の仕組みなどを研究している者たちの集団で、昆虫の生き方や気象予測の方法などに関する専門知識を全くもっておりませんので、最後に記されているご質問そのものだけにお答えいたします。
現在、私どもが知る限り、植物が根から葉へと水を通す通導組織には流れを制御する「逆止弁」に相当するような構造体あるいは機能体があるとする、またはその存在を仮定せざるを得ないような観察結果はありません。
ただし、個々の細胞には頻繁に水が出入りしていますが、その際には、細胞膜にある水チャンネル(アクアポリン)という関門の開閉が水の流量を制御しています。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2013-02-27
今関 英雅
回答日:2013-02-27