一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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光飽和点と光量子束密度

質問者:   高校生   鈴木佐藤子
登録番号2834   登録日:2013-03-23
夏の日中は約10万ルクスで、光子量束密度は約2000mol。
レタスの光飽和点は2.5万ルクスで140mol。
と畑仕事を手伝っていたら教えてもらいました。
だとすれば、2.5万ルクス:10万ルクス=500mol:2000molだと思うのですが、何故レタスは500molではなく140molで光飽和するのでしょうか?
例えばチンゲンサイやコマツナは8万ルクスで光飽和するそうですが、こちらも照度と光子量即密度での光飽和点は比例しないのでしょうか?
鈴木佐藤子 さん

質問をお寄せ下さりありがとうございます。
先ず、「夏の日中は約10万ルクスで、光量子束密度は約2,000mol」とありますが、夏の日中の光量子束密度(地表に降り注ぐ光量子のモル数)は、1平方メートルあたり・1秒あたりで、2,000μmol(2,000μmol・m-2・s-1)程度と見積もられています(単位を確認して下さい)。

ところで、照度(ルクス)の値は、ヒトの視覚感度の波長特性で補正された光エネルギー量に関係しております。この値は、もし光源が完全に同じであれば、光量子束密度と比例関係になります。したがって、「レタスの光飽和点は2.5万ルクスで140mol」と言うのは、太陽光以外の光源(例えば、特別なLED光)が用いられた場合のことではないかと憶測します。
そんな訳ですので、今一度たしかめてみて下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2013-04-22